Qolyとユーザーで選ぶJ1前半戦ベストイレブン 〜FW部門〜

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2017シーズンのJ1も前半戦が終了した。

「はたして、ここまでのベストイレブンを選ぶとしたらどういう顔ぶれになるだろう…」

筆者は開幕から二ヶ月後に「少し気が早いベストイレブン」を独断で選出させて頂いたが、今回は、Qolyユーザーの方々の協力も得つつ、上半期のベストイレブンを改めて選んでみることにした。

GK&DF部門」、「DMF&CMF部門」、「SMF部門」、「OMF部門」に引き続き、話題は「FW部門」へ。今回もQoly編集部Tさんとの対談形式でお楽しみ頂きたい。

編集部T(以下、――):今回はフォワード(FW)部門です。Twitterのアンケートでは、川崎フロンターレの阿部浩之が一位、続いて二位が柏レイソルのクリスティアーノ、三位が浦和レッズの興梠慎三という結果でした。どのような印象でしょうか?

カレン(以下、省略):ゴール数(17節までに12得点をあげて得点ランキング首位)を考えると、興梠の一位もあるかと思っていましたが、少々意外ですね。ただ、阿部やクリスティアーノはアシスト数でも数字を残しているんですよね。

――はい。阿部は8得点6アシスト。クリスティアーノが7得点6アシストでした。

そこも重視されたのかもしれませんね。

――個人的な評価としてはどうでしょうか?

この中では阿部のインパクトが一番強いですかね。シーズン開幕直後は目立っていませんでしたが、4月に入ってからエンジンが掛かり出し、気付いてみたらの大活躍でした。しかも、彼の場合は、「移籍初年度」+「FWへのコンバート」ですから。その点も評価するべきかと。

ガンバ大阪時代からシュートが上手い選手でしたが、これまでとは比較にならないペースでゴールを量産しています。そして、いずれのゴールも技術の高さが感じられますね。

――あそこまでゴール量産する秘訣はどこにあるんでしょう。

様々な理由があると思います。当然、「最前線で起用されることが多くなった」、「良質のアシストが各選手から送られてくる」といったチーム事情もそうでしょう。

ただ、個人的なスキルに目を移すとなると、「左右両足で正確に打てる」、「無駄に振り抜かない」、「スペースを見つけるのが上手い」の三点かと思います。

まず、「左右両足で正確に打てる」という長所は、ゴールを奪う上で非常に大きな武器になります。シュートに持ち込む際に利き足にボールを運ぶタイムロスがありませんし、パスの出し手も気を遣う必要がありません。なので、シュートチャンスは必然的に増えます。しかも、彼の場合は、それがワンタッチでのシュートだろうと、ミドルシュートだろうと、その精度が落ちません。この能力は、Jリーグにおいても最高峰ではないでしょうか。

そして、「無駄に振り抜かない」というポイントも重要ですね。「力まず、そして、ゴールキーパーのいないところに流し込む」という意識を心掛けているように感じます。彼がどのような意識を持っているのかは、本人に直接聞いてみたいところですが…。かの有名なジーコの「ゴールにパスをするイメージ」という表現も、彼にはよくわかるかもしれませんね。

最後に「スペースを見つけるのが上手い」ですが、これは川崎フロンターレに移籍してから顕著ですね。常にスペースを探していて、そして、それを察知する能力も高い印象を受けます。川崎というチームは、素早いパス&ムーブで崩すシーンが多いですが、スピード感が求められるプレーの中でもそれを実践している点も賞賛に値するはずです。後は、「ファーサイドで詰める」、「マーカーの死角を狙う」ということを続けている点も忘れてはならないですね。地味ではありますが、試合中にそれを終始続けることは簡単ではないでしょう。

――クリスティアーノについてはどうでしょう?

クリスティアーノは、本当に怖いアタッカーですね。左右両足で正確なシュートを打てる点は阿部にも共通しますが、クリスティアーノはそこにパワーが加わります。

そして、スピードもあって、フィジカルコンタクトにも強い。オフザボールは長けていると思いませんが、あれほど強烈な個人技があれば、試合を決めちゃいますよね。その強烈なキックはアシストにも活かされていますし、どのチームも彼を抑えるのに手を焼いたのではないでしょうか。

――興梠に関しては?

彼は「総合能力の高さ」ですね。その身体能力に話題が行きがちですが、ボールコントロールにも長けますし、動き出しのタイミングであったり、消える動きだったり…評価点を挙げればキリがないです。なので、シュートバリエーションも豊かですよね。ディフェンスラインへの裏の抜け出し、周囲とのパス&ゴー、クロスボールに対してのヘディング、おまけにオーバーヘッドも。

今季新加入のラファエル・シルバとの連携はまだ確立されていないようですが、ここが改善されれば、さらなる活躍も期待できそうです。

――その他に気になった選手を数人挙げるとなると?

まずは、セレッソ大阪の杉本健勇、清水エスパルスのチョン・テセは浮かびますね。両者共に、これまで以上にゴール前でリラックス出来ている印象です。ただ、ゴール以上にシュートチャンスはあったはずなので、もう少し数字を伸ばせた可能性はありましたが…。

――ゴールランキングで言うと、ラファエル・シルバ、ペドロ・ジュニオール、クリスランのブラジル組も上位です。

はい。いずれも派手なゴールがありましたし、記憶には強く残っています。ただ、皆に共通する点ですが、好不調の波だったり、コンディション不良がありましたからね…。なので、本来であれば、もっとやれる選手だと思います。

後は、個人的な期待値を入れての話になりますが、大宮アルディージャの江坂任とガンバ大阪の長沢駿も気になりました。

江坂は昨季大きく評価を高めた選手ですが、今季はチーム事情からFWで起用される試合が増え、スコアラーとしての能力が日に日に上がっています。

決定力が高く、175cmという身長以上にヘディングも強いですし、面白いですね。チーム状況が苦しく、周囲からのサポートが限られている中での5得点は評価されるべきでしょう。

長沢については、何といってもあの「高さ」が目立ちましたね。これまで「宝の持ち腐れ感」が多少ありましたが、「DFとの駆け引き」や「ポジショニングの良さ」が身につき、ゴールという結果に結びついてきた印象です。190cmを超える高さだけでも十分な武器になりますが、そこにゴール前でのクオリティーが合わさりつつあるので、日本代表入りもあり得そうです。

ただ、これも日本人選手にありがちなんですが、力強さであったり、ポストプレーの正確性の面はまだ物足りなさが残ります。あれだけの恵まれた体格をもってすれば、潰れ役としてもうう少し貢献できると思うのですが…。この辺りは今後の課題かもしれません。

さて、いかがだったでしょうか?これで各ポジションのMVP候補が出揃いました!次回は、いよいよベストイレブンの発表です。お楽しみに。