(1)忙しくても、体のことを考えてできるだけ自炊をしている(2)週1回マッサージに通う。元気に働くためには削れない出費(3)大きな保障がついている自由設計型の保険に入っている

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Q. 老後に向けて、保険にはしっかり入っておくべき?
●相談する人:渡辺恵理子さん(48歳)
【年収】960万円【月々の収入とボーナス(手取り)】41.5万円/月、191.8万円/年間ボーナス【金融資産】1580万円(預金)【職業】教育関係企業 正社員【住居】持ち家マンション【趣味】海外旅行、温泉、マッサージ

教育関係企業の幹部社員として忙しい日々を送る渡辺さん。海外旅行や温泉、マッサージなどと趣味も充実。ワークライフバランスには人一倍気を使ってきた自負はあるが、最近どうも疲れやすくなったという実感も出てきた。健康診断では「血圧高め」と指摘された。

「もう若くはないと自覚はしていたつもりだったんですが、ショックでした。年上の女友達に相談したら“そういう年齢なのよ。気にしないで”と励まされましたけど……。もっと将来のことを考えて、備えておかなくちゃいけないんだろうなと急に不安になっちゃって」

渡辺さんは3人姉妹の長女で、妹2人は結婚し、遠方に住んでいる。実家も離れており、家族と顔を合わせるのは年に1回あるかないか。不仲ではないが、“何かあっても頼れない”とも感じている。

会社に企業年金制度がないので、個人年金保険への加入を検討しているという渡辺さん。

「どうせ保険に入るなら、貯蓄性のある保険にしたほうが、貯蓄代わりにもなって一石二鳥かなと思っています。あと、余裕ができたら、民間の介護保険にも入りたい。生活レベルは落としたくないので、どこから保険料を捻出するかが悩みどころなんですけど。でも、いつまで元気でいられるかもわからないし、ちょっと趣味代を減らしてでも、頑張って加入するつもりです」

ファイナンシャルプランナー 浅田里花さんからアドバイス
▼「個人年金」のネーミングに惑わされないで

まず、大切なのは「保険」と「貯蓄」を分けて考えることです。“貯蓄性のある保険”と聞くと、いかにもお得なイメージがありますが、保険料すべてが積み立てられるわけではなく、途中解約すると元本割れする期間が長くあります。個人年金保険はそのネーミングから老後が不安な人に人気がありますが、保険料負担に無理なく加入できる商品だと、“年金”のもらえる期間は10年。

それなら、自分で貯めた貯蓄を10年かけて取り崩したほうがいい。

また、渡辺さんは病気やけがで休職したとしても、健康保険制度から「傷病手当金」が給付されます。やみくもに保険を増やさず、国や勤務先の制度でカバーできる範囲を確認することも大切。

生命保険も見直しを。シングルなら、入院給付金日額が5000円程度の医療保険があれば十分です。子どもがいる“大黒柱”向けに設計された内容の保険は解約し、浮いた予算を貯蓄に回すといいでしょう。

将来に備えるなら「個人型確定拠出年金(DC)」がおすすめ。“じぶん年金”をつくるための国の制度で、運用方法を決めるのは加入者自身。リスク商品の選択がポイントとなりますが、さまざまな節税メリットもあります。なるべく長期間積み立てたいのと、60歳から受け取るなら最低10年加入する必要があるため、早めに行動したほうがよさそう。

周囲との人間関係も大切です。困ったときに頼れる相手は一朝一夕ではつくれません。家族、友人との関係づくりに、意識的に時間とお金をかけることもおすすめします。

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▼浅田さんからのアドバイス「3つのポイント」
1. 保険加入を急ぐ前に、目の前の制度を確認しよう
2. 個人型DCに入るなら早めに! 長期の積み立てでリスクを減らす
3. お金も大事だが、助け合える人間関係づくりも大切

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(ライター 島影 真奈美、ファイナンシャル・プランナー、生活設計塾クルー取締役 浅田 里花 イラスト=ミーシャグラフィカ)