JTBパブリッシングは、東京・赤坂の「赤坂バル横丁」に、初めてとなる直営飲食店舗editor's fav 『るるぶキッチン』を6月15日にオープンした。

2016年7月に通巻5,000号を突破した旅行情報誌「るるぶ」。1984年に発刊し、32年で発行した部数は4億5,000万部で、国内外200点以上のラインナップ。「発行点数世界最多の旅行ガイドシリーズ」としてギネス世界記録に認定されている、まさに老舗中の老舗だろう。旅行書全体の書店での販売は、近年伸び悩んでいる。改装時には真っ先に、在庫の回転が悪い旅行書コーナーが縮小され、日本の人口減少とともに旅行者数のさらなる減少も予測されることから、前途は多難だ。2015年3月には英語と中国版の展開も開始し、訪日旅行需要の取り込みも進めている。

そんな中で、飲食店舗に展開を進めたというのは特筆に値する。

世界に目を向けてみると、2014年にCNNがアラブ首長国連邦のアブダビ国際空港に「CNN Traveler Cafe」をオープンしている。空港や駅などでサービスを提供するSSP社が運営しているものの、デジタルサイネージなどでCNNのコンテンツが放映され、最新ニュースを得ることができる。筆者も利用したが、CNNカラーのカップで提供されるカフェラテを飲みながら、フリーWi-Fiでメールを受信しつつ、スポーツの映像を楽しむことができ、とても快適だった。このように、ブランドへの接触頻度や満足度が高まれば、将来的な顧客となり得るだろう。

るるぶキッチンでは、国産ワインとご当地料理をテーマに、12種類の日本のワインのほか、全国各地を旅した編集者が見つけた食材を活かした料理を提供している。

「秋田名物いぶりがっことクリームチーズ」(630円)、「ゆずたっぷり、キャロット・ラペ」(380円)、「国産シャルキュトリの盛り合わせ バゲット付」(980円)といったグランドメニューのほか、地域特集も展開。7月14日までは、岩手県宮古市をテーマとした特集も展開。「サクラマス(真マス)のレモンバターソテー」(580円)や、鮭の水揚げ量日本一の宮古市ならではの「醤油漬けイクラとすりおろし林檎のあえもの」(600円)、親潮に揉まれて育った歯ごたえたっぷりの「田老産わかめのマリネ」(480円)など、多くがワンコインという手軽な価格で楽しめる。

赤坂バル横丁にはるるぶキッチンを含めた9店舗が軒を連ねており、焼き鳥、燻製、カレー、餃子、ムール貝などを楽しむことができる。筆者は報道関係者向けの内覧会が行われた6月21日の内覧会終了後に3人で訪れた。

各店舗ほとんどが満席状態で、まずはラムチョップが売りの「CHOP CHOP」を楽しみ、るるぶキッチンへ。席数は20席と広くはないものの多くの店舗と異なり、座席があるため、ちょっと疲れてきた2店舗、3店舗目として行くのがおすすめだ。座席を置いたのは、「ゆっくりとご当地の品を楽しんでほしい」からだという。

早速国産のスパークリングワインと赤・白ワインの3種類とともに、「田老産わかめのマリネ」、「わかめソルト フライドポテト」、「「万能おかず生姜」と切り干し大根のスペイン風オムレツ こどもケチャップ付き」(480円)、「秋田名物いぶりがっことクリームチーズ」(630円)を注文。わかめはしっかりとした歯ごたえで、磯の香りが口の中に広がる。聞くと、漁港から週3回直送しているという。スペイン風オムレツは高知県の万能おかず生姜がアクセントになっていて、愛媛県西予市のこどもケチャップの甘みがマッチして美味。地方の逸品を組み合わせた”究極の逸品”を提供しているのも特徴だろう。ちなみに、無添加の自家製トマトケチャップである「こどもケチャップ」は店舗で販売している。このほかにも、田老産の「真崎わかめ」で作った「わかめソルト」(600円)や、国産サバをオリーブオイルに漬け込んだ復興支援商品「CAVA 国産サバのレモンバジル風味」(380円)といった商品も販売していた。

7月5日と6日には、浄土ヶ浜レストハウスから来た特別包丁人が「カニ汁」を無料で提供した。きょう7月13日と14日には、浄土ヶ浜パークホテルの久坂総料理長によるコラボメニューのほか、初夏が旬の新鮮な「殻付きキタムラサキウニ」を1個100円で限定200個を販売するという。

営業時間は、平日は午前11時30分から午後2時までと午後5時から午後11時30分まで、土日は午前11時30分から午後11時30分まで。平日のランチ営業は7月10日からとなる。