はちみつが白く固まるのはなぜ?

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一度開封したはちみつをしばらく放っておいたら、いつの間にか白く固まってしまった……という経験はないだろうか。「教えて!goo」にも、「白く固まる蜂蜜と固まらない蜂蜜の違いは?」という質問が投稿されている。この長年の謎を解消すべく、メーカーに話を聞いてみた。

■はちみつに含まれるある成分には、固まろうとする性質があった!

お話を伺ったのは、株式会社山田養蜂場 文化広報室チーフの藤善博人さん。

「はちみつが固まることを『結晶』といいます。はちみつには本来、花粉の微粒子が含まれています。はちみつの結晶の多くは、この花粉の粒子を核に、はちみつ中のブドウ糖が固まることによって起こります。はちみつは糖の過飽和状態になっており、いつでも結晶しようとする性質があります。温度や振動が結晶化の引きがねとなり、ブドウ糖が結晶を始めます」(藤善さん)

保存方法や種類によって違いはあるが、遅かれ早かれ、どのはちみつも結晶するものなのだという。

「特に寒い季節になると、はちみつは結晶しやすくなります。しかし、寒いほど結晶するかというと、そうでもなく、最も結晶しやすい温度は13~14度前後です。直射日光を避けて常温で保存しましょう。冷蔵庫に入れると、結晶を促進することになります」(藤善さん)

はちみつは保存性の高い食品。夏でも常温保存して平気なので、安心しよう。

■固まるはちみつと固まらないはちみつの違い

どんなはちみつでも結晶するというが、数年経過してもなかなか固まらないはちみつもある。この違いは何なのだろうか?

「はちみつの種類によって、非常に結晶しやすいはちみつと、なかなか結晶しないはちみつがあります。例えば、ナタネの蜜は常温でも1週間程度で結晶し始めますが、純粋なアカシアの蜜では、3年経っても結晶しないものがあります。これははちみつ中に含まれているブドウ糖の比率によるもので、その比率が高いものほど早く結晶するのです。また、結晶の核となる花粉粒子の有無などの条件によっても違いがあります」(藤善さん)

はちみつの主成分は、果糖とブドウ糖。果糖は結晶しないが、ブドウ糖は結晶する。アカシアの蜜は果糖の含有率が高いことで知られているはちみつなので、長期にわたりトロリとした食感が楽しめる。反対に、ナタネの蜜はブドウ糖が多く含まれ、非常に固まりやすいのだ。

■固まったはちみつはどうやって食べればいいの?

藤善さんによると、一度結晶してしまったはちみつは、溶かしてもまた結晶しやすくなるのだという。固まってしまうと食べにくいが、どうすればよいのだろうか。

「結晶することと、品質は全く関連性がありません。ナタネやクローバーなどのキメの細かいなめらかな結晶蜜は、そのままクリーミーな風味を味わった方が良いと思います。レンゲのように結晶が粗いはちみつは、そのままでは食べにくいので、45度程度のお湯で湯煎して利用します」(藤善さん)

お湯を用意するのが手間なとき、電子レンジを使ってもよいのだろうか?

「確かに、電子レンジではちみつの結晶を溶かすことは出来ます。電子レンジを使用すると、マイクロ波によって、はちみつ中の水の分子が高温になり、はちみつの結晶が溶けます。しかしその際、はちみつ中の大事な成分である酵素などが壊れてしまいますので、当社ではおすすめはしておりません」(藤善さん)

どうしても結晶が嫌だという人は、アカシアなど、結晶しにくいはちみつを選ぶのも一つの手。毎回溶かすのは確かに面倒だが、はちみつの結晶はいわば天然の証。固まったからといって品質に問題があるわけではないので、安心して楽しもう!

(酒井理恵)

教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)