マクラーレンがホンダ「NSX」と似たハイブリッド4輪駆動システムの導入を検討中

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クルマが速くなれば、どんなに優れたタイヤであってもパワーがグリップレベルを上回る段階が必ず来る。ディファレンシャルでごまかしたり、トラクション・コントロールやトルク・ベクトリングなどの電子システムを使ったりと、トラクションを制御する方法は様々だ。しかし、最も信頼できる一般的な手法は、4輪駆動にすることだろう。これは、いくつかの理由から理想的とは言えないものの、駆動力を前後4つの車輪に配分することで大概パフォーマンスは改善する。マクラーレンが将来的な製品に全輪駆動システムの導入を検討しているのはそのためだ。
米国の自動車専門誌『Car and Driver』は、今年のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードでマクラーレンのマイク・フルーウィットCEOにインタビューを行っている。そこで同CEOは、現行モデルの後輪駆動では、ますます増大するパワーとトルクに対し「限界に近づいている」ため、もし実現するとしてもまだ遠い先の話になるとした上で、マクラーレンが4輪駆動を採用する方向も検討していると認めた。

ただしそれは、日産「GT-R」やアウディ「R8」、ポルシェ「911ターボ」などに見られる伝統的な機械式の4輪駆動システムではなく、ホンダ「NSX」に似た、前輪を電動モーターで駆動するシステムになる可能性が高いようだ。フルーウィットCEOは、同社で現在開発中のハイブリッド・システムを使った新しいアーキテクチャが「様々に応用が利く」と述べ、「それにエンジニアリング的な観点から見ても、車体の中央にドライブシャフトを通さずに済む利点がある」と語っている。左右の前輪をそれぞれ独立した電気モーターで駆動すれば、状況に応じてより綿密にトラクションの制御が行える。

また、フルーウィットCEOは、将来的にマクラーレンのロードカーからリアのアルミ製サブフレームがなくなり、カーボン製モノコックの後部にエンジンが直結される可能性も示唆した。「さらに軽量化できるからです。レーシングカーでできていることが、どうしてロードカーでできないのか。もちろん、洗練された乗り心地を実現するのは難しいですが」と同CEOは語っている。

By REESE COUNTS
翻訳:日本映像翻訳アカデミー