2009年にペレス会長(右)がクラブの会長選に再選して以来、2011年まで右腕として働いたのがバルダーノ氏だ。写真は2009年当時のもの。 (C) Getty Images

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「銀河系軍団」の生みの親であるレアル・マドリーのフロレンティーノ・ペレス会長のこだわりは、やはり派手な補強だったのだろうか。マドリーの元幹部であるホルヘ・バルダーノが、ペレス会長との秘話を明かした。現地時間7月11日にスペイン紙『アス』が報じている。
 
 バルダーノはスペインのラジオ局『オンダ・セロ』の番組で、2002年12月にカカ(現オークランド・シティ)の獲得を進言したときのことを振り返っている。

 当時はサンパウロに所属していた20歳のカカが、世界選抜の一員としてR・マドリーの創設100周年を祝う記念試合に出場したときのことだ。そのパフォーマンスに感銘を受けたバルダーノは試合後、カカが今なら1200万ユーロ(約15億6000万円)で獲得できるものの、4年以内に6000万ユーロ(約78億1000万円)の価値を持つ選手になる逸材と主張。ペレス会長に「いち早く手に入れるべき」と進言したが、同会長は全く動かなかったという。
 
「フロレンティーノの答えは忘れられない。彼は、『心配するな、ホルヘ。彼が6000万ユーロになるまで待とう』と言ったんだよ」
 
 当時のペレス会長は、ルイス・フィーゴ、ジネディーヌ・ジダン、ロナウドと毎年のようにビッグネームを獲得。とにかく知名度とインパクトを優先していた。すでにブラジル代表歴を持っていたとはいえ、まだ欧州にその名は知れ渡っておらず、市場価値が1000万ユーロ前後だったカカは、ペレス会長の御眼鏡にかなわなかったのかもしれない。
 
 その半年後の2003年夏に850万ユーロ(約12億円)でミランに移籍したカカが、チャンピオンズ・リーグ優勝やバロンドール獲得と大きな成功を収め、2009年にR・マドリーに引き抜かれたのは周知のとおりだ。その際の移籍金は推定6500万ユーロ(約84億6000万円)。当時はジダンに次ぐ史上2番目の高額移籍だった。
 
 ただ、ペレス会長も近年はイスコ、マルコ・アセンシオ、カゼミーロ、ヘスス・バジェホ、そして今夏のヴィニシウスと、若手への先行投資に余念がない。だが、バルダーノは「フロレンティーノが変わったんじゃない」と、その理由が昨今の移籍市場事情にあると分析した。
 
「市場そのものが当時とは変わっている。今は、個々のタレントがバロンドーラークラスに成長するのを待ち、マドリーだからという理由だけで獲得するのが非常に難しい。先行投資をしなければいけない。プレミアリーグのクラブがタレントに手をかければ、後から獲得するのは難しいからだ」
 
 今夏はモナコのFWキリアン・エムバペに対する関心が注目されているマドリーだが、彼もまた昨シーズンにブレイクしたばかりの18歳。やはり、バルダーノも指摘している通り、ペレス会長の銀河系補強も、マーケットの変化とともにこの10年で性質が大きく変わったということかもしれない。
 
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