東アフリカのルワンダには、ある目的を持ってベーカリーで働く女性がいます。お金を稼ぐため、手に職をつけるため、もちろんそれもあるでしょう。でも、目指すところはもっと壮大。なんと、女性に対する偏見を変えるというものなんです。

始めたきっかけは
女性の”変わりたい”という想い

価値観が変わりつつあるとはいえ、ルワンダにはいまだに男性は仕事、女性は家事をするものという考え方が残っているらしい。この慣習があるがゆえ、女性が教育を満足に受けることができず、経済的に自立できないという問題も。

この状況を変えようしているのが「The Women's Bakery」。パンを作ることを通して、教育面・経済面の支援をしています。

2012年、創設者のアメリカ人Markey CulverさんとJulie Greeneさんは、Peace Corpsというボランティアに参加していた時に、ルワンダのBushogaでパンを焼いたそう。地元の女性たちはそれを見て、「私たちにも教えてくれる?」と聞きました。

これがきっかけとなり、Merkeyさんはレシピを伝えることに。そして、彼女たちは料理を始め、次第に作ったものを売りたいとも考えるようになったのです。

150時間以上のトレーニングを提供

Merkeyさんは、ベーカリーを作ることで、ビジネスに関する知識や栄養バランスの良い食事を作る方法を教えようと考えました。

働き始めるにあたり、現地の女性たちは(ときには男性も)150時間以上のトレーニングを受けたそう。教育を満足に受けることのできなかった女性のことを考え、内容は衛生管理やマネジメント、ビジネスマナーなど多岐に渡ったといいます。

2015年にスタートさせたこのプログラムの受講者は、すでに75人以上。その中の1人であるHadidja Esperanceさんは、こう語ります。

家事をしながら陶器を作り、売っていた頃の生活は毎日がサバイバル。パンを焼くことがビジネスになるとは思っていませんでした。今ではお金を稼ぎながらも、子どもに栄養バランスの良い食事を食べさせてあげることができる。そして、パンを買った人も健康になれる

誰にも頼ることなく
自立できるように支援

すでに、「The Women's Bakery」による教育を受けた女性たちが、隣国のタンザニアを含めていくつかの店舗をオープンさせています。もちろん、ときにはアドバイスを求めることもありますが、自分たちの手でしっかりと経営することを大切にしているのだとか。

ルワンダのKigaliという場所にあるベーカリーは、現在知名度を上げ、始めた当初に比べ2倍の売り上げを達成。オープンしてから6ヵ月後に、黒字でビジネスができるようになった店舗も。

この団体の取り組みを考えると、本当の意図は「たとえ彼女たちの何人かがベーカリーを去ったとしても、1人で自立していけるような知識を伝えるということ」なのかもしれません。

Licensed material used with permission by The Women’s Bakery