かつては"NK流"と呼ばれる違法風俗店が乱立、歓楽街としてのイメージが強い西川口(JR京浜東北線)。

 しかし、そんな西川口のチャイナタウン化が進んでいることをご存知だろうか。AbemaTV『AbemaPrime』では、変わりゆく西川口を取材した。

 駅前の周辺半径100m以内にはおよそ20件もの中華料理店が存在。いまや、ここが風俗街だったのか、という雰囲気だ。中には日本では滅多に食べられない郷土料理のお店もあり、「地鶏茸鍋」という、鶏肉・しいたけ・ジャガイモなどを甘辛く煮込んだ東北地域ならではの料理などが楽しめる。客の多くは中国人だ。川口市在住のある中国人は「東北地域の出身ですから、みんなで大鍋を囲んで食事をするのが好きなんですよ。懐かしい味で美味しいですね。食べると故郷を思い出します」と話す。

 また、中国人向けのスーパーもあった。本格的な中国食材を取り扱っており、買い物客が県外からも訪れるという。一番の売れ筋商品は、なんと"生きたスッポン"で、値段は1匹4500円。家でさばいて食べるのだという。

 蕎麦店を営む小久保亮治さんは「今から20年前くらいに日本語学校ができたことで、多くの中国人留学生が来た、留学しながら飲食店で働く場所もいっぱいあって、ここに住み着くようになったのではないか」と話す。

 西川口に住む中国人たちからは「住みやすいかな。友達いっぱいいるから」「昔より風俗がなくなったから。子供とか家族(連れ)も住めるようになったね」と話す。また、顧客の半数以上が中国人だという不動産屋の店長・王磊さんは「都内にアクセスが良いということと、レストラン・物産店など、だんだん生活しやすくなりまして、都心に比べたら安いですし、お得な感じですね」と説明する。西川口駅から東京駅までは直通で約30分というアクセスの良さである上、1Kの物件で比較すると、家賃はと会いよりも約2万円も安い。外国人向けの賃貸物件が多く、不動産業界もそれをサポートしている。

 しかし、なぜあの西川口が"リトルチャイナ"と呼ばれるまでになったのだろうか。

 10年ほど前から、違法風俗店は取り締まりによって廃業、当時の半数以下になったという。それによって生まれた風俗店の空き物件を利用して中国人が続々と料理店をオープンさせていったのだ。その結果、一つのビルに複数の中華料理店が入っているケースもある。これについて社会学者の鈴木謙介・関西大学准教授は「風俗の跡地は借り手が少ないので、ビルのオーナーが借りてくれる人たちに貸していった結果という部分もある」と解説する。

 中国・東北地域の郷土料理を扱う中華料理店の店長・王依飛さんが「将来的に(横浜のような)中華街になれば私はとても嬉しいです」と話すとおり、怪しい風俗街から、活気あるリトルチャイナへと変貌を遂げた西川口が、横浜中華街のようになる日が来るのかもしれない。(AbemaTV/『AbemaPrime』より)


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