山鉾の形態のひとつ「舁山」/祇園祭

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祇園祭は宵山や山鉾巡行が有名だが、ほかにも神事がたくさんあり、歴史が深い。初めての人も行ったことがある人も“きほん”を知れば、祇園祭がより楽しくなるはず!<※情報は関西ウォーカー(2017年7月4日発売号)より>

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■ 祇園祭って?

祇園祭は、日本三大祭りの一つとして知られている八坂神社の祭礼で、7月の1か月間にさまざまな神事が行われる。始まりは平安時代に京都で流行した疫病を鎮める祭りとされ、京都の町の発展に伴い、現在のような雅な祭りの姿に。ハイライトは、絢爛豪華な山鉾が町中を練り歩く山鉾巡行。2014年には、約150年ぶりに大船鉾が巡行に参加したことで、後祭が復活。神様を迎える前祭と、神様を送る後祭を行う、本来の祇園祭の習わしに戻った。

山鉾の形態のひとつ「舁山」。

■ 始まりは1100年以上前

平安京から1100年以上も続く祇園祭は応仁の乱や江戸時代の3度の大火、第二次世界大戦などで一時中断したことも。戦後初めて山鉾が建ったのは1947(昭和22)年。八坂神社の氏子をはじめ、町衆、京都の人々により再開した。2009年にはユネスコ無形文化財にも登録されている。

■ 祇園祭の期間は1か月

京都の夏の風物詩として毎年7月1〜31の1か月にわたり行われる祇園祭。八坂神社をはじめ、各山鉾町ではさまざまな神事が斎行される。神事のなかには山鉾町以外の一般人が見学・参加できるものもあり、メインの山鉾巡行以外でも祭りを楽しめる。スケジュールを確認して出かけよう。

■ 前祭と後祭

山鉾巡行は前祭と後祭の2回行われる。前祭が従来のルートで巡行するのに対し、後祭は逆回り。見られる山鉾は、前祭と後祭で異なるほか、宵山の歩行者天国は前祭の7月15日(土)、16日(日)のみ実施。

■ コンチキチン

「コンチキチン」は鉦の音。祇園囃子は鉾の上で能や狂言を演じたことのなごりとも言われ、太鼓、鉦、笛の3つで構成される。前・後祭の前日を宵山、前々日を宵々山といい、この2日間は山鉾につられた提灯に灯が入り、祇園囃子が流れる。特に前祭では夜店も出てにぎやかな雰囲気に。

■ 山鉾ってなに?

山鉾の形態は「鉾」と「傘鉾」、「曳山」と「舁山」に大別できる。屋根に真木をのせていて、車輪が付き、2階にお囃子の乗っているものを鉾、真木の代わりにマツの木をのせているものを山という。

山鉾の形態のひとつ「鉾」。

■ 動く美術館ともいわれる

豪華な懸装品を飾り、京都市内を巡行する山鉾は「動く美術館」とも形容される。山鉾には前懸、胴懸、後懸、水引、見送などが付けられ、15世紀のベルギー絨毯やシルクロードを渡ってきたタペストリーなど、大変貴重なものも。宵山期間中は、町会所に飾られた懸装品を見ることができる。

■ 祇園祭1ヶ月間のおもなスケジュール

【7月1日〜18日/吉符入り】祇園祭の幕開けを告げる行事。祭神をまつり、祭りの無事を祈願する神事で、長刀鉾では稚児らの名前を書いた吉符を神前に納める。<会場:各山鉾町 時間:各山鉾により異なる>

【7月2日/くじ取り式】山鉾巡行の順番を決める式。各山鉾町の代表者が京都市議事堂に集まり、京都市長立ち会いのもと、前祭・後祭の巡行順を決めるくじを引く。<会場:京都市議事堂 時間:京都市議事堂>

【7月10日/お迎提灯】神輿洗式の神輿を迎えるため、子供たちが扮する武者や鷺踊(さぎおどり)など約500人が祇園界隈を巡行。本能寺と八坂神社で鷺踊などを披露。<会場:八坂神社ほか 時間:16:30〜21:00>

【7月10日/神輿洗式】神輿渡御に出る中御座神輿を鴨川の水で清める儀式。20時30分ごろ八坂神社に戻り、17日の神輿渡御にそなえ3基の神輿を飾り付ける。<会場:八坂神社〜四条大橋 時間:神輿洗19:30〜>

【7月10日〜14日/前祭 山鉾建て】炎天下、専門の大工方(だいくがた)がくぎを一切使わない「縄がらみ」という伝統的な手法を使い、およそ3日がかりで組み立てられる。

【7月12日、13日/前祭 曳き初め】巡行の際に山鉾がちゃんと動くのかを調べるために行われる。巡行では女性は山鉾を曳けないが、曳き初めは女性や子供も参加できる。

【7月14日〜16日/前祭 宵山 屏風祭】

【7月17日/前祭 山鉾巡行】<会場:四条烏丸〜河原町ほか 時間:9:00〜>

【7月17日/神幸祭・神輿渡御出発式】<会場:八坂神社〜四条御旅所 時間:神事16:00〜、神輿出発18:00〜>

【7月18日〜21日/後祭 山鉾建て】※内容は前祭 山鉾建てと同じ。山鉾は異なる。

【7月20日/後祭 曳き初め】

【7月21日〜23日/後祭 宵山 屏風祭】

【7月23日/あばれ観音】南観音山だけで行われる儀式。本尊の楊柳観音を縛り付けた神輿を担ぎ、町内を3周しながら町の両端で神輿を激しく揺らす。<会場:南観音山 時間:深夜>

【7月24日/後祭 山鉾巡行】<会場:烏丸御池〜河原町ほか 時間:9:30〜>

【7月24日/花傘巡行】<会場:八坂神社ほか 時間:10:00〜>

【7月24日/還幸祭】<会場:四条御旅所〜八坂神社 時間:神輿出発17:00〜>

【7月28日/神輿洗式】3基あるうちの1基を鴨川で洗い清める儀式で、形式は7月10月曜の神輿洗式とほぼ同じ。神事が終わると神社に戻り、神輿庫に納められる。<会場:八坂神社〜四条大橋 時間:祭典18:00〜、神輿洗19:30〜>

【7月31日/疫神社夏越祭】祇園祭の最後を締めくくる神事。すべての神事が無事に終了したことを神前に報告し、大茅輪(おおちのわ)をくぐって無病息災を祈願。<会場:八坂神社境内 時間:10:00〜>【関西ウォーカー編集部】