ウェアラブル翻訳機「ili」を中国で使ってきた。間違いなく旅行が2倍・3倍楽しくなる!
ili(イリー)はログバーが開発した、旅行会話に特化したウェアラブル翻訳機です。ネット接続なしで使えるスタンドアロン型の翻訳機で、「日本語から英語」「日本語から中国語」の2バージョンがあります。

この6月から、グローバルWiFiの「海外旅行用モバイルルーター」レンタルのオプションとして、iliを借りられるようになりました。価格は、9月30日までに予約して借りた場合キャンペーン価格で1日あたり500円(税抜)です。


筆者は、6月に中国に行く用件があったので借りてみましたが、かなり役立ってくれました。

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訪日客の言葉が一瞬──リアル翻訳こんにゃく「ili」6月提供開始、東京メトロもパートナーにどんな状況でも意思疎通は完璧......とまでは、いきませんでしたが。現地の人に何かしてもらう。あるいは、Yes・No、ゼスチャーで答える質問くらいまではかなり自由にできるようになります。特に観光で中国(または英語圏)に行くなら、間違いなく旅行が2倍・3倍楽しくなるデバイスです。

▲そう、こんなお店で買い物をするのです...身振手振りではなく、iliの翻訳力で。

中国語が話せなくても、現地でコミュニケーション

iliの使い方は簡単です。握ってボタンを押しながらiliに日本語を話します。

「こんにちは」

ボタンを離すとiliが、合成音声で中国語に訳してくれます。

「您好(ニーハオ)」
ƒ
もし相手が聴き取れなかったとき、もう一度ボタンを押せば繰り返し「您好(ニーハオ)」と発音します。基本的に、機能的にはこれだけです。

ボタンを離してから翻訳・発音までタイムラグはほぼありません。なので、2、3言続けて相手に何か伝えたいときにも、ビデオのように、問題なく使用できます。


▲「こんにちは」「いくらですか?」「2個下さい」「ありがとう」と続けて訳してみたところ。スパスパと翻訳した中国語を読み上げる(「売ってください」ではなく「ちょうだい」の意味になってしまっているが......)。

収録語彙は、基本的には観光旅行向けのモノがメインです。いろいろな場所で使ってみましたが、買い物中やホテルでのトラブルなどではかなり助けとなりました。

ただ、このiliの翻訳は日本語から中国語、もしくは日本語から英語の一方通行ですので、相手が複雑な回答をしてくると困ってしまいます。ですので、こちらも言葉を選んで、相手がYes,またはNoの回答で済むような質問をしてあげることを心掛けた方がいいでしょう。

筆者が使ってみて実際に通じた言葉としては、たとえば買い物では、

「違う色はありますか?」
「もう少し丈夫なものはありますか?」

(値段交渉で)「180元」
タクシーでは「地下鉄駅へ行ってください」

ファストフードで、

(メニューを指さし)「セットで」
「持ち帰りで」

ホテルでは、

「トイレットペーパーをください」
「トイレが詰まりました」

などが実際に役にたちました。

(「トイレが詰まった」は、電話でハウスキーピングを呼び出して、iliの音を聞かせたところ、修理の人が来てくれました)



特に中国の人は、相手が努力して中国語を話そうとしていると、好意的に対応してくれる人が多い土地柄です。このiliを使うとかなりコミュニケーションが和やかに進む効果を感じます。

通信不要で、どこでも使える

このiliのよい点としては、通信が不要であるということも挙げられるでしょう。グローバルWiFiのオプションなのに......。

手のひらにすっぽり収まるサイズ単体の機械で、音声認識・翻訳・発音を行います。ただ、メモリ容量などの制約なのか、ときどき気になるような翻訳をすることがあります。

中国語のわかる同行者が気付いたところでは、たとえば、iliは「2個」を「2个(アールガ)」と言っています。本当なら個数などの単位が後に続く場合は「两个(リャンガ)」と言うべきだそうです。これは、中国語がわかる人が聞くと「正しくないが、理解はできる」程度の問題だそう。この辺りは割り切っているのかもしれません。

それと、やはりスタンドアロンのデバイスでは、語彙に限界を感じるのも確かです。

観光では意図通り翻訳できないことはほぼありませんでした。が、展示会の取材など、ビジネス分野などの翻訳はほぼ通じませんでした。やはりそこは旅行用に特化しているようです。会場がかなり賑やかで、iliの発する音量では厳しいというのもあったと思いますが。

ただ、通信をしないということには、メリットもあります。そのひとつとして、バッテリー保ちがよいことが挙げられます。

iliのサイズは手のひらで握れる程度と小さいのですが、バッテリーの容量は割と余裕があるようです。1日会話に使ってまず電池切れになることはありません。

筆者の場合、展示会に持って行った1日だけ、夕食中のタイミングでバッテリーが切れたときがありました。
そのときは立ち寄るブースブースで使うという酷使をしたことを考えると、そこまでしなければ昼間使って、夜寝るときに充電する、くらいで電池の心配はする必要がなさそうです。

なお、充電コネクターはグローバルWiFiのルーターと同じMicro USBですので、就寝時にルーターと一緒に充電しておくといいでしょう(レンタル時にUSB 2穴のアダプタと、マイクロUSBケーブル2本が貸し出されるはずです)。