ベルギーの首都ブリュッセルの欧州連合(EU)本部で、EU外相との合同記者会見に臨むロシアのセルゲイ・ラブロフ外相(2017年7月11日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】ロシアのセルゲイ・ラブロフ(Sergei Lavrov)外相は11日、米国が昨年12月にロシアの外交官35人を国外退去処分とし、情報集関連の目的で使用していたとして米国内のロシアの外交施設2か所を閉鎖させた件で、米国に対する報復措置を検討していると述べた。

 バラク・オバマ(Barack Obama)前米大統領政権は、昨年の米大統領選で起きたサイバー攻撃などをめぐるロシア情報機関への報復として上記の措置を取った。ロシアは当初、この措置に反応しておらず、ラブロフ氏の今回の発言はロシア政府の態度の変化を示している。

 オバマ前大統領は米国の政府、インフラ、シンクタンク、政治団体などを標的とした「サイバー攻撃」を受けて、メリーランド(Maryland)州とニューヨーク(New York)州のロシア施設を閉鎖させるとともに、国外退去処分の対象となったロシアの外交官とその家族に72時間以内に出国するよう求めた。

 ラブロフ外相はベルギーの首都ブリュッセル(Brussels)で「米政府がこの問題を解決すると決めないのならば、わが国は対抗措置を取らざるを得ない。これが外交関係、相互主義、国際問題のルールだ」と述べた。

 ラブロフ外相は欧州連合(EU)外相に当たるフェデリカ・モゲリーニ(Federica Mogherini)EU外務・安全保障政策上級代表との合同記者会見で「わが国は、法の支配を掲げる国である米国が、最終的に国際的な責務を尊重することにまだ期待を持っている」と補足した。

 ロシアの日刊紙イズベスチヤ(Izvestia)は10日、消息筋の話として、ロシア政府はロシア国内の米外交官30人を国外退去処分し、米国の資産を差し押さえる可能性があると報じた。

 ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は昨年12月、米当局が通称「グリズリー・ステップ(Grizzly Steppe)」と呼んでいるハッキング問題をめぐり、米外交官の国外退去処分を認めなかった。これは米新政権との関係を構築する意図があったからだと解釈されている。
【翻訳編集】AFPBB News