紆余曲折を経て、最終的にはミランと新契約を結んだドンナルンマ。高年俸に相応しい活躍に期待したい。写真:Alberto LINGRIA

写真拡大

 現地時間7月11日、ミランはイタリア代表GKのジャンルイジ・ドンナルンマと新たに2021年6月までの4年契約で合意したことを発表した。
 
 契約が2018年6月までだったドンナルンマは、6月15日に新契約を拒否。これにより今夏ないし来年夏の移籍が確実になったと騒がれた。そして、18歳のスーパーGK獲得に向けてレアル・マドリー、マンチェスター・U、パリSG、ユベントスなど一気に動き出した。
 
 子供の頃からミラニスタで、3か月前にユニホームのエンブレムにキスをするほどの「ミラン愛」を示し、クラブから18歳には破格の年俸500万ユーロ(約6億円)のオファーを断ったことで、ミラン・サポーターはドンナルンマと代理人のミーノ・ライオラに怒り狂った。
 
 SNSでは名字とドルをもじった「Dollarumma」というハッシュタグが誕生し、その後にポーランドで開催されたU-21欧州選手権の初戦では、一部のファンがドンナルンマに偽ドル札を投げつけたほどだった。また、代理人が本人を操っているとして、「ライオラを切れ!」の声も絶えなかった。
 
 しかし、ミランはドンナルンマと改めて話し合う姿勢を見せたうえ、本人や家族も残留を望み、ライオラ代理人も改めて交渉の席に着く。最終的には新契約締結で決着した。
 
 現地の『スカイ・スポーツ』や『ガッゼタ・デッロ・スポルト』紙などによると、年俸は600万ユーロ(約7億6800万円)、契約解除金は双方の要求の間を取った7500万ユーロ(約96億円)。年俸は18歳ながらマヌエル・ノイアー(バイエルン)とダビド・デ・ヘア(マンチェスター・U)に続くGKとしては世界3位の金額であり、契約解除金も移籍金高騰を続ける欧州市場を考えれば絶対的なものとは言えない。ミランとして小さくない犠牲と不安を抱えることになり、現地では手練手管を駆使して好条件を引き出すライオラ代理人に踊らされたとの見方は少なくない。
 
 とはいえ、遠からず世界最高のGKになると誰もが太鼓判を押すその実力に疑いの余地はない。今年4月に中国資本となり、チャイナマネーを背景にここまで7人の新戦力を獲得しているミランだが、ドンナルンマの残留は何よりの朗報と言っていいだろう。