現在、ドコモの新CM『みつきのほんき』で、お笑い芸人・ブルゾンちえみのキャリアウーマンネタのモノマネを披露して注目を集めている高畑充希が、本日11日から放送をスタートするドラマ『過保護のカホコ』(日本テレビ)で主演を務めている。高畑にとって、本作は民放連ドラ初主演作となる。

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 高畑といえば、2016年のNHK連続ドラマ小説『とと姉ちゃん』で大ブレイクし、その後は楳図かずおの長編SF漫画を原作とした舞台『わたしは真悟』で門脇麦とW主演を務め、さらに『怒り』『アズミ・ハルコは行方不明』といった話題の映画にも出演。CMタレントとしても一躍人気となり、昨日7月11日に発表された「2017上半期タレントCM起用社数ランキング」ニホンモニターでは、10社起用で広瀬すずに続く2位と発表された。

 いまや飛ぶ鳥を落とす勢いの高畑の演技について、無類のドラマフリーク・麦倉正樹氏は「空気の掴み方が誰よりも上手い」と分析する。

「高畑は『とと姉ちゃん』以前から、『問題のあるレストラン』(フジテレビ)や『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』(フジテレビ)といった、坂元裕二脚本ドラマに連続して出演するなど、若手女優のなかでは、実力派として知られた存在でした。なにせ10代の頃から6年にわたってミュージカル『ピータパン』の主演を務めてきた彼女です。若手女優の中でも、踏んできた場数は抜きん出ています。その実力を考えると、『過保護のカホコ』で民放ドラマ初主演というのは、少々意外なぐらいです。

 しかし、現在放送されている数々のCMを見てみれば、彼女の演技の良さは一目瞭然です。スポットライトが当たった時、カメラが向いた時の、一瞬の空気の掴み方は特に優れていて、それは舞台というライブの現場を数多くこなしてきた彼女だからこその芝居でしょう。テレビと違って、舞台は観客の目線がよくわかるし、そこでどう振る舞えば彼/彼女らを引き込めるのか、経験的によく知っているのだと思います。

 その特性はCMでも活かされていて、いま話題のブルゾンちえみのモノマネは、まさに彼女の『一瞬の吸引力』があるからこそ、話題になったのだと思います。15秒や30秒といった短い時間で、ちゃんと“物語”を感じさせる演技を披露している。多数のCMで起用されているのも、単に可愛らしいからだけではなく、彼女のそうした演技力が、作り手に好まれているからにほかならないと思います」

 『過保護のカホコ』では、遊川和彦の脚本で、さらに高度な芝居も期待できるという。

「同作は、脚本家の遊川和彦さんによる『今、日本で一番芝居の上手い若手女優さんとやろう』という発案から企画がスタートしていると聞いています。つまり、“上手い女優”ありきの物語で、必然的に高度な芝居が求められるわけです。遊川さんは、家族の姿を新たな視点から描くことをテーマのひとつにしていて、その代表作が『家政婦のミタ』(日本テレビ)でした。近年は『偽装の夫婦』(日本テレビ)、自身が監督も務めた映画『恋妻家宮本』など、夫婦に焦点を当てることの多かった遊川さんが、どんな親子関係を描き出すのか、非常に気になるところです。一癖も二癖もある作風で知られる遊川脚本だけに、『過保護のカホコ』も、高畑さんの女優としてのポテンシャルを限界まで引き出すような、かなり挑戦的な作品となる可能性があります。女優と脚本家、お互いにとっての勝負作といっても過言ではないでしょう」

 今期ドラマでは、女優・高畑充希が台風の目になるのかもしれない。

(大和田茉椰)