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 楽天カードは10日、クレジットカード業務の基幹システムを全面刷新し、本格稼働を開始すると発表した。事業の拡大スピードに合わせた柔軟な運用と、利用者が安心してクレジットカードを利用できる環境を整え、シェアの拡大を目指す。

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 従来は、月に数時間程度の定期メンテナンスを必要とし、利用者が一時的にサービスを利用できない時間が発生していたが、今回のシステムでは定期メンテナンスが不要となり、利用者により高い利便性を提供できるようになるという。

 新基幹システムは、異なる事業者のソフトウェアやハードウェアを柔軟に組み合わせられるオープンシステムとなっている。従来のシステムでは難しかった、複数人による同時のプログラム編集が可能となったほか、周辺システムを含め、プラットフォームやアーキテクチャ、開発言語を統一することで生産性を飛躍的に高めた。

 また、自社管理のデータセンター内にOracle Cloud環境を配置するサービス「Oracle Cloud at Customer」を採用し、特定の処理を行う際の一時的な不可増大時にも柔軟な対応が可能となった。急増する楽天カードの会員数と取引件数に対する処理能力が強化され、長期的により安定した取引環境を提供する。

 楽天カードは、クレジットカード事業を開始した2005年以降、基幹システムを大型汎用機上で運用してきた。しかし、機器の性能面の限界から、あらゆる負荷への迅速な対応が難しいという課題が発生し、さらに長年の運用によってプログラムが複雑化、開発言語「COBOL」の技術者不足など、機動力に制約がかかっていた。これらの問題解決のため、オラクルが提供するシステム「Oracle Exalogic Elastic Cloud」と「Oracle Exadata Database Machine」の新たな導入と、開発環境「Java」ベースのアプリケーションへの移行を決定したという。

 また、ビジネス環境の変化に応じて、急な変更を繰り返す状況下でも品質を確保するため、自動テスト環境も整備。Clouderaの支援のもと「Apache Spark」を導入し、バッチ処理の平均速度を従来よりも2倍以上速め、持続性の高い基幹システムの運用を可能とした。

 楽天カードは、サービス産業生産性協議会による日本版顧客満足度指数において、クレジットカード部門で8年連続第1位を獲得している。会員数は2017年4月時点で1,400万人を越えた。カード各社のホームページによると、JCBの会員数は2015年時点で9,563万人、イオンカードは2017年3月末時点で3,894万人、三井住友カードは2016年時点で2,573万人となっており、楽天は様々なサービスの提供で猛追を図る。