iPhoneに負けないスマホの大成功でファーウェイが次に目指すPC進出のサクセスストーリーとは

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スマホメーカー、ファーウェイの急成長と勢いは、日本をふくむ世界で増している。
ファーウェイと言えば、数年前までは低価格なスマホを中心に展開する2番手、3番手といったイメージのメーカーだった。

しかし、今やカメラの老舗メーカー「ライカ」のブランドを冠した高級デジカメスマホを市場で大成功ささるなど、iPhoneにも負けていない人気のスマホメーカーにまで成長している。
ちなみに2016年のスマホ全出荷台数は15億台ほど(ガートナー調査)。サムスンが約3億、アップルが約2億1600万、ファーウェイが約1億3200万台と続く。


またタブレットは、ドコモなどから、お手軽価格で買える製品を次々と投入。
MM総研の調査では、2016年の日本のタブレット市場は1位がアップルの39.9%だが、2位はファーウェイで19.9%だった。ファーウェイのタブレットは意外にもiPadの半分の数が売れているのだ。

さらにファーウェイは、昨年、2016年2月に初の2in1型タブレット「MateBook」を発表し、同年7月には日本でも発売するなどPC市場にも進出した。

そして今年2017年、後継モデル「MateBook E」と、薄型でスタイリッシュな「MateBook X」も日本で発表した。海外では、さらにデスクトップに置ける「MateBook D」も発表している。

こうして2017年は、立て続けにノートPCのラインナップを強化し、本格的なPC市場での展開を開始している。


ファーウェイ初の薄型ノートPC「MateBook X」。日本には「MateBook E」も投入する


実は今、ファーウェイのスマホは、日本をはじめ世界各国の家電量販店で最も目立つ場所に置かれている。「ファーウェイ」というブランドだけで、ユーザーを呼び込めるほどメジャーになっている証拠だ。

一方、PC市場は年々縮小が続いていると言われているが、それでも年間2億7000万台近くが売れている巨大な市場であることには変わりがない。

ファーウェイの最新スマホ「P10」の金属製ボディーを見れば、同社の製品品質はすでに一流メーカーの仲間入りをしていることは誰もが認めるところだろう。
そのファーウェイが昨年投入したMateBookは、本体の側面に指紋認証センサーを搭載するなど、スマホで培ったノウハウを活かして使い勝手を向上させて製品だった。

またMateBookの合体式キーボードは、背面がレザー素材で覆われている。一見すると本革風にも見えるが、これはスマホのカバー販売で培ったノウハウとアイディアを活かしている。
まるで高級文房具のようなMateBookのキーボードの外見は、これまでのPCメーカーにはないものだ。


ファーウェイのスマホ「P10」。質感も性能も高い


ファーウェイは今、スマホノウハウを応用し展開することで、ノートPC市場へ本格的な参入にチャレンジしているのだ。
PC市場では、長年、新規参入の名も無いメーカーが低価格を売りにWindowsを搭載したノートPCやタブレットに参入を続けている。

しかし、低価格だけでは、目の肥えた今の消費者には受け入れられにくい。
スマホと違い、ノートPCの買い替えスパンは長い上、仕事や日常生活での利用が多く、購入者の多くは、高い信頼性を求めているからだ。

ファーウェイのノートPCは
・MateBook Xが14万4800円から、
・MateBook Eが9万2800円から
(いずれも税別)。

この2製品を見れば、価格勝負ではないことは一目瞭然だ。
「性能」と「品質」で、既存の大手PCメーカーに真っ向から挑む考えが見てとれる。

そこには、ファーウェイのスマホを使っている人が増えた「今だからこそ」がある。
ファーウェイのスマホで「高性能」と「高品質」を理解したユーザーや販売店が、ファーウェイのノートPCの強い追い風となるからだ。

さらにファーウェイは、ノートPCとスマホのシームレスな連携も視野にいれている。
その1つが、「MateBook Manager」を使った、スマホとPC両者の間で簡単にファイルを共有することができる機能だ。

例えば、スマホで撮影した写真をノートPCですぐに見ることができるのである。
またスマホのLTE回線をノートPCから利用し簡単にネットにつなぐことも出来るようになる。

今後、こうした連携機能が強化・拡張されていけば、ファーウェイのスマホユーザーは、ノートPCの購入で、真っ先にファーウェイのPCを候補にあげるようになるだろう。


昨年発売の「MateBook」。スマホ経由で簡単にネットにつながる


また通信キャリアとのスマホ、タブレットの販売関係から、ファーウェイのノートPCがキャリアの店でも売られるようにもなるかもしれない。
キャリア側はタブレットに加え、ノートPCも販売できるようになれば、ルーターとデータ回線SIMを顧客に販売するチャンスも生まれるからだ。キャリアにとってもファーウェイのノートPCは歓迎できる製品になるかもしれない。

PC市場はレノボ、HP、アップル、ASUSなど、強者が競合している。
その中で、価格勝負で数を伸ばすのではなく、品質と性能とデザインで市場に参入したファーウェイ。数年後、世界シェア上位に顔を出す日がくる可能性は高いかもしれない。


山根康宏