「いつか歌手になる」っていう勘違いのおかげでここまでこれた。RENAの原動力

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行動を起こす源──。それが原動力。

世間からは「なんで?」と思われることでも、本人に聞くときちんと理由がある。そんな個人の「原動力」に迫ります。

──小さいころは、どんな子どもだった?

「すごく引っ込み思案で、ぜんぜん人と会話ができなかったです。何を聞かれても答えないし、感情を伝えることができなかった。でも、小学3年生のときから、そんな言えない感情をノートに書くようになりました」

──ノートに?

「はい。それからは、何かあるとすぐにノートに書くっていうのが習慣になりました。最初はメモみたいなものだったんですけど、それがどんどん自分の世界観が出てきて歌詞になっていって。だから、歌詞を書くっていうのは、小学生のころからしていましたね」

──どんなことを書いてたの?

「嫌なできごとも、良いできごとも、人に言えなかったことも。親友のことはすごく書いてますね。小学校の同級生なんです」

──その親友はどんな子だった?

「そのころ、私は自分の意見がなくて、誰かの後ろをついていくだけだった。でも、その子は反対で、自分をしっかりと持っていました。私が本当の気持ちを言えないでいると『RENAはそんなこと思ってないでしょう?』って、引っ張っていってくれるような子。私が思っていることを代弁してくれる子でしたね。その親友がある日、『もっと自分を出していいんだよ』って言ってくれたんです」

──やさしいね。さっき歌詞を書いてたって言ってたけど、もともと歌手にはなりたかったの?

「そうですね。書いているときに、『自分はいつか歌手になる』って思ってました。それはずっと思ってた。いつかこれを歌にするときが来るから、いまのうちに感情を書きとめておこうって。私、ちょっと勘違いしてたのかも(笑)。でもその勘違いのおかげで、歌手になるっていう夢はブレずにここまでこれたんです。まだまだこれからなんですけどね」

──じゃあ、曲を作るときにはその書きためた歌詞を使ったりするの?

「そうですね。自分が伝えたいテーマに応じて、これまで書きためてきたもののなかから言葉を抜きとってくる、って感じです」

──曲を作るときにはどんなテーマを持ってる?

「たとえば、デビュー曲の『大切な君へ』は、私の夢をそばで応援し続けてくれた友だちへの感謝を込めてます。聴いてくれた人が前向きな気持ちになってくれる歌を歌いたいです」

──じゃあ自分も前向きじゃなきゃだね! ネガティヴになったときはどうしてる?

「んー、私はわりと何日もひきづったりしないタイプ。誰かに何か言われてムカついても、いったん自分のなかで咀嚼して、自分にも何か原因があったのかなって考えます。きっと向こうはこういう意図で言ったんだろうなって。そしたら自然と気分は前向きになりますね」

──なるほど。どんなときにネガティヴな気持ちになる?

「私、ステージに立たせてもらうことって本当にありがたいと思ってるし、いろいろな気持ちを持って立ってるんです。でも、『お金いくらもらえるの? けっこう稼いでるでしょ』とか『気分良いよね。ステージ立つのって』って言われることがあって。まだ新人アーティストとして活動を始めたばかりで、いいことばかりじゃないし大変なことのほうが多いので、違った見かたをされると少し落ち込みますね」

「以前、友だちのひとりに、最初は私の活動に興味なさそうにしてた子がいたんです。その子がある日、たまたまタイミングが合って、初めてライブを観に来てくれて。実際に私の姿を見て『RENAがこんなにがんばってたなんて知らなかった。その姿を観て、私もがんばらなきゃって思えたよ』って言ってくれたんです。それがすごくうれしかった」

──それはうれしいね!

「その子はずっと会社員をやってたんですけど、将来について悩んでて。ちょうどそのタイミングで私のライブを見てくれたみたいです。いまはその会社をやめて、海外でがんばっています」

── RENAさんのがんばってる姿が励みになったんだろうね。ところで、本格的に歌を始めたのはいつから?

「本格的に歌を始めたのは2年前くらい。最初、ダンススタジオ『BREATH』に入ったときに、ダンスクラスのNATSU先生に『RENAちゃんの夢は何?』って聞かれたんです。私は『歌手になりたい』って話しました。BREATHに入る前も、自分なりにいろいろ挑戦はしてきたけど、中途半端なことばかりで達成したことはなくて。それを正直に話したら、『夢を叶えるために、一緒にがんばろうよ!』って言ってくれて。いま一緒にアーティスト活動しているメンバーも、BREATH所属の生徒さんで、みんなダンススタジオで出会ったんです。夢を叶えるためにチームBREATHのメンバーと全力でライブ出演とかに挑戦できて、楽しいです」

──RENAさんがいま楽しんでいるのがすごく伝わってくる! BREATHに入るまでは何をしていたの?

「それまではバイトをしながら夢を追いかけてました。16歳の終わりにひとり暮らしを始めたんです」

──ひとり暮らしを始めてどうだった?

「うち、両親がけっこう心配性で。いつも気にかけてくれていたので、私はそこから自立したかったんです。だからひとり暮らしを始めたばかりのころは楽しんでたんですけど、1か月くらい経ったときに、部屋の隅っこで体育座りで声を上げて泣きました。これまでうるさいって思ってた親の小言さえも、無いとすごく寂しくて。家族のありがたみを知りましたね」

──ご両親はひとり暮らしするって言ったとき、どんな反応だった?

「最初は絶対ダメ! って感じ。だから、1年かけて毎日親を説得しました。その間、不動産にも通って書類を作ってもらって、親に説明しながら説得し続けました」

──じゃあ資金は全部自分で?

「そうですね。当時は毎日1、2時間くらいしか寝てなかったと思います。いろんなバイトを掛け持ちして、とにかく資金を作るために必死で働いてましたね。いま思えば辛かったけど、そのときはやりたいことのために必要なことだから、ぜんぜん苦じゃなかったです」

──いま、ご両親はRENAさんの歌手活動についてどう思ってる?

「両親は、正直いうと、いまでも心配してますね。いろんなことがあります。でも、私が『今日こんなところで歌ってきたよ』って話すとうれしそうに聞いてくれます。その度に見守ってくれているんだなって感じますね。家族には本当に感謝しています」

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撮影・取材/グリッティ編集部

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