昨季はC大阪が制したJ1の昇格プレーオフ。2018年シーズン以降は、レギュレーションが変更になる。(C)SOCCER DIGEST

写真拡大 (全2枚)

 先日、Jリーグは2018年シーズン以降のJ1・J2の昇降格の決定方法を変更すると発表したね。
 
 現在はJ1で年間順位が16位から18位のチームがJ2へ降格し、J2の1位と2位はJ1へ自動昇格。J2・3位から6位のチームはJ1昇格プレーオフへ回り、最後のひとつの椅子を争う。

 これが2018年シーズン以降は、J1の年間順位で17位、18位のチームがJ2へ降格。J1の16位はJ2のプレーオフ(従来通り3位から6位が参加)を勝ち上がったチームと対戦することになる。
 昇降格の方式はこれまで何度も変更になってきたけど、正直変わりすぎだよ。サポーターならまだしも、久々にスタジアムに来た人は混乱するに違いない。他の国じゃ考えられないことだ。
 
 そもそもプレーオフ制度は興行目的としてスタートした。本来はJ1の下位3チームが降格し、J2の上位3チームが昇格するのが自然な流れだ。そのやり方だったら誰もが納得できる。でも、特にJ2ではシーズン終盤になると、中位同士の試合は関心が薄れ、観客動員も減る。

 そこで6位までが進出できるプレーオフ制度を導入したわけだ。中盤戦まで苦戦しても、終盤に一気にまくれば昇格のチャンスを手にできる。必然的にハラハラドキドキする展開が最終節まで続くことになる。それはそれで理解できる。
 でも今季のセレッソは17節で12年ぶりに首位に立つ(一時、鹿島に抜かれたが、18節で再び首位に)など健闘しているけど、J2でトップ3に入れなかったチームがプレーオフで勝ち、J1に昇格しても1年で逆戻りするケースがほとんどだったよね。実際に大分(リーグ6位)、徳島(リーグ4位)、山形(リーグ6位)などは現制度の恩恵を受けながら、残留という目標を達成できなかった。
 
 また、終盤に勢いに乗ったチームが昇格を果たすのは、なんだか不公平にも感じるよ。3位に入ったチームがシーズンを通じて稼いだたくさんの勝点はなんの意味があったのかとツッコみたくなる。それはまさに会社で営業の人間が月末だけ頑張って、帳尻を合わせているような姿に重なるよ。
 
 プロ野球では数年前から交流戦が行なわれるようになったし、各スポーツ界でも変化は起きている。それ自体は悪いことではない。でも観ている人たちが納得できるものにしてもらいたいね。