窓口担当者自身も認める理不尽なルールを運用する航空会社には、とてつもなく振り回された。だが、ルール盲従企業ならどこでも、同様の危険性をはらんでいる

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組織の掟というものがある。多くの場合、組織の掟は、無意識のうちに身についていて、知らず知らずのうちに実行しているものだ。しかし、その掟が、明らかに常識から外れていたら、トンデモない事態を生む。無意識のうちに身についてしまっていて、本人がその常識外れに気づかない分、事態は深刻だ。(組織・人事・人材開発コンサルタント/トレーナー 山口 博)

もはや気にならない
日常茶飯事のたらい回し

 仕事柄、国内外を飛行機で移動することが多い。日本の航空会社のサービスは、きめ細かく、一貫して徹底しており、日本人の私には心地良い。担当者の違いによるサービスのレベル差も少ない。これはとても安心できることだ。しかし、この一貫性が度を過ぎるとトンデモないことになる。

 あるとき、大手航空会社が発行し、私自身が同社のサイトのマイページから出力しておいた領収証を整理しようとして、はたと困ってしまった。領収証のどこにも、搭乗便の日付、便名、行き先が記載されていないのだ。記載されているのは、金額と、購入日である発券日と、領収証番号だけだ。出張回数が多い私は、この領収書がどの出張の分なのか、分からなくなってしまった。

 購入日にメール受信しているものの、メール本文には予約番号の記載はあるが、他の記載はない。予約内容の詳細のリンク先が貼られているが、既にリンク先はアクティブでなくなっており、その場合は電話などで問い合わせてくださいと書かれている。

 領収証番号がわかっているので、電話を1本かければ、すぐに教えてもらえるだろうと確信し、航空会社のマイレージカードの裏面にある、マイレージバンク会員用問い合わせ窓口へ電話をした。しかし、それが、間違いだった。

 自動音声に従って、問い合わせ区分の選択、マイレージ番号の入力、パスワードの入力をする。そして、ようやく、担当者と話ができるようになると思いきや、「ただいま電話が混み合っていますので、そのまましばらくお待ちいただくか、おかけ直しください」との音声とBGMを聞きながら待つこと5分、ようやく担当者と話せることになった。

 本人確認のための住所や電話番号、生年月日などを答えて、ようやく本題に入った。私は、領収証の金額と発券日と領収証番号を伝え、搭乗便を教えてほしいとお聞きした。返ってきた答えは「こちらの窓口ではお答えできないので、予約担当へ電話をしてください」というもので、教えてくれた予約担当の電話番号へ電話した。たらい回しが気にならなくなっている自分に愕然とした。

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