自分が歩んできたキャリアについて考えてみてください。今から振り返ると、時間を無駄にした、間違ったことにフォーカスしていた、後悔するような行動をとってしまっていたという時期がありませんか? 誰かがあなたにアドバイスをくれて、それをよく聴いていれば、そうした間違いはおかさなかったのに、と思うことは? 今回は、成功した6人のエグゼクティブから、彼ら自身が若い頃にどんなアドバイスを聞いておきたかったかを伺いました。

1. ビジネススクールには行かなくていい

ビジネススクールが、情熱を忘れさせてしまう場所であること、また、教科書ではB2Bのハイテクビジネスを決して学ぶことはできないことを、最初からわかっていたらよかったのにと思います。ビジネススクールでは、価格設定、ポジショニング、セグメンテーションなど、学生が学ぶべきことをすべて教えてくれます。しかし、こうした画一的な授業が逆効果を招くこともあります。もっと悪いのは、ビジネススクールの教えに従うと、そのとき話題になっている分野に右に習えで殺到することになることです。私自身、西海岸に飛び、テクノロジー分野でキャリアをスタートさせる前に、10年間もファイナンス分野をうろついてしまいました。もう一度やり直せるなら、学部生のころからシリコンバレーに直行していたと思います。

Kon Leong氏:非構造データ・アーカイブ・ソフトウェアの開発企業、ZL TechnologiesのCEO

2. 人脈づくりの大切さを理解する

キャリアをはじめるときから、人脈づくりにもっと高い優先順位をつけておけばよかったと思います。私たちのような共働き夫婦はいつも忙しく、人脈づくりの優先順位をつい下げてしまいます。

でも、ときどき人脈づくりに出かけると、いつも、こうしたことにもっと時間をかけられたらなあとつくづく思います。視野が広がり、将来のメンターやメンティー(弟子)と出会えるとしたら、その時間は、個人的にも、仕事面でも、十分に見合う価値があると思います。

Lori Mitchell Keller氏:SAPコンシューマーインダストリーズのグローバル・ジェネラルマネージャ

3. 大きなビジョンの実現につながる小さなステップを見つけ出し、着実に実行する

物事を大きく考えられることは、起業家にとって不可欠な資質です。しかし、私も経験を積んでいくうちに、最終的には大きなビジョンを実現することにつながる小さなステップを見つけ出し、コツコツと実行していくことが、大きく考えるのと同じくらい重要であることがわかりました。大きな夢を叶えるには細心の実行プランが必要です。そして、成功と失敗とは分かつのは、そうした一つ一つの細部なのです。大きく考え、その考えを小さなチャンクに分割してください。そのどちらもが重要なのであり、多くの場合、目標を達成するためには、大きな考えと小さな細部の両方を同時に組み合わせる必要があります。

Naveen Tewari氏:世界規模のモバイル広告ネットワークInMobiの創設者でCEO

4. ビジネスの成功の鍵は人であることを理解する

私は当初、ビジネス戦略が一番重要だと考えていました。しかし、成功するには人という要素のほうが重要であることがわかったのです。どんなに素晴らしい戦略を立てても、正しいモチベーションを持った、正しい従業員がいなければ企業は成功できません。すべては、正しい人々を雇い、彼らのモチベーションを正しく理解することから始まります。そして、それを社内の枠を越えて、顧客へと広げるようにします。正しい戦略を立てるには、顧客の視点でビジネス価値を考えなければなりません。結局、社内にせよ社外にせよ、ビジネスの成功の鍵となるのは人なのです。

Rohit De Souza氏:データ管理、統合、分析に関する事業を行うActian社の社長兼CEO

5. 自分ははどんな人間になりたいのかを理解する

キャリアをはじめるときに、「Be、Do、Have」の原則をもっときちんと理解しておけばよかったと思います。キャリアの初期段階にいる人たちの多くは、この原則を逆の順序、つまり「Have、Do、Be」で考えています。彼らは、ある肩書や、あるレベルの富を獲得することを目標に設定し、その目標を達成するために必要なことをすべてやろうとします。その結果、あるタイプの人間になるのですが、そもそも、それが本当に自分がなりたかった(Be)タイプの人間ではある保証はありません。ですので、キャリアを今からはじめようとする人たちへの私からのアドバイスはこうなります。この原則を、きちんと「Be、Do、Have」の順番で考えること。どんな人間になりたいのかを決めれば、どんな行動をとればいいのかがわかります。その結果として、欲しいものを所有できるようになるのです。

Jim Offerdahl氏:ブランド企業や小売業者を消費者の生の声と結び付け、レビューと分析、ターゲットメディアを通してROIを高めるBazaarvoice社のCFO

6. 人の話を遮らない

私のキャリアのなかで最大の学びの1つは、聴くことはアートであり、不可欠なスキルであるということです! 若い頃の私は、人の話をよく遮っていました。自分がこの部屋で一番頭がいいことを証明したくて仕方がなかったからです。しかしながらそれは、人間的に価値があり、知性のある人たちから学ぶチャンスを逃していたということでもあります。面白いのは、専門的なトレーニングを受けている間もずっと、この衝動がなくならなかったことです。今ではようやく、自分の意見を言うためだけに、人の話を遮るようなことはしないだけの、知恵と道具を持てるようになりました。1人のマネージャとして私が本当に望むことは、会議やプロジェクトで、私自身を証明することではなく、チームを輝かせることなのです。

Joanna O’Connell氏:マーケッターがオーディエンスにアプローチするための技術とサービスを提供するMediaMath社のCMO