東日本大震災関連倒産 震災後月次推移

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 2017年6月の「東日本大震災」関連倒産は9件で、3カ月ぶりに前年同月を上回った。収束傾向に変わりはないが、累計件数は震災から6年を経過して1,818件(6月30日現在)に達した。6月の負債総額は12億7,100万円で8カ月ぶりに前年同月を上回った。

2017年6月の倒産事例

 米穀卸の(株)お米本舗かかし屋(TSR企業コード:575186305、法人番号:9120001117038、大阪府)は、地元スーパーや外食事業者を販路として、ピーク時には約6億円の売上をあげていた。しかし、東日本大震災の発生により米の調達が困難になり、大口先との取引が終了したことで平成26年6月に法人としての営業を停止し、ここにきて破産手続きに踏み切った。
 佃煮製造販売の(株)土蔵屋(TSR企業コード:280244975、法人番号: 5050001021531、茨城県)は明治初期創業の老舗企業。霞ヶ浦湖畔に自社工場を設け、ワカサギを主体に佃煮製造を手掛けていた。しかし、震災による原発事故に伴う風評被害から売上高が落ち込んだ。最近は東京電力からの賠償金を受給しながらの経営を続けていたが、経営難から破産手続きに踏み切った。
 このように震災から6年を経過しても、今なお震災の影響を払拭できないでいる企業がみられる。

 2017年6月の地区別は、東北が4件(福島2、岩手、宮城)、関東4件、近畿1件だった。
 「震災関連」倒産の累計1,818件を都道府県別でみると、最多は東京の551件。次いで、宮城155件、北海道84件、神奈川74件、千葉73件、岩手71件、福岡70件、茨城69件、群馬59件、栃木57件、福島54件、静岡49件、山形47件、埼玉45件、大阪45件と続く。直接被災地の東北6県の倒産件数は382件(構成比21.0%)だった。
 「震災関連」倒産の累計1,818件を産業別でみると、最多は宿泊業・飲食店などを含むサービス業他の480件(6月1件)。次いで、製造業が410件(同4件)、卸売業が337件(同1件)、建設業が220件(同1件)、小売業が170件(同ゼロ)と続く。
 被害型で分類すると、「間接型」1,652件(構成比90.8%)に対し、「直接型」は166件(同9.1%)だった。

震災関連の集計基準

「震災関連」の経営破綻は、原則として次の3つのどれかに該当するものを集計している。

  1. 震災により施設・設備・機械等に被害を受けて経営破綻した(直接型)
  2. 以前から経営不振だったが、震災による間接影響を契機に経営破綻した(間接型)
  3. 震災の影響による経営破綻が、取引先や弁護士等への取材で確認できた(直接・間接型)
  • 集計では、すでに震災前に再建型の法的手続を申請しながら、震災による影響で再建を断念し破産手続に移行したケースなどは、倒産件数のダブルカウントになるため集計から除外している。
  • 「震災関連」の経営破綻は下記の「倒産の定義」のいずれかに該当するケースを「倒産」として集計。「事業停止」や「弁護士一任」、「破産手続き中」などの企業は、今後の展開次第で事業再開の可能性もあるため、「実質破綻」として区別した。

倒産の定義(対象:負債額1,000万円以上の法人および個人企業)

  • 会社更生法、民事再生法、破産、特別清算を裁判所に申請した企業(法的倒産)
  • 手形決済などで6カ月間に2回の不渡りを出し、銀行取引停止処分を受けた企業(私的倒産)
  • 企業が経営破綻により事業継続を断念したが、法的手続きを採らず弁護士などに事後を一任して私的整理(内整理)を明らかにした企業(私的倒産)