スペイン紙選定「古巣復帰を果たしたビッグネーム10人」 輝きを取り戻したパターンも

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代表格はアトレチコFWトーレス、現役組ではロドリゲス、マルケス

 FWウェイン・ルーニーは昨季まで所属したマンチェスター・ユナイテッドを退団し、プロキャリアをスタートさせたエバートンへの復帰を決断した。

 サッカー界ではルーニーのような古巣への復帰パターンはこれまでもあり、スペイン紙「マルカ」はビッグネーム10人を選定している。

 古巣に戻ったストライカーの代表格と言えば、アトレチコ・マドリードのFWフェルナンド・トーレスだ。2001年から07年にかけてエースとして君臨したイケメン点取り屋は、その後リバプールに新天地を求め、MFスティーブン・ジェラードとホットラインを確立した。しかし、その後移籍したチェルシーでは絶不調に陥り、大きな批判を浴びた。

 トップフォームを取り戻せないでいたトーレスに救いの手を差し伸べたのはディエゴ・シメオネ監督。古巣アトレチコに戻り、フランス代表FWアントワーヌ・グリーズマンの相棒として輝きを取り戻し、新シーズンの契約延長も手にしている。

 スペイン復帰組で言えば元スペイン代表MFホアキン・サンチェス。2015年にフィオレンティーナから、00年から06年まで所属した古巣ベティスに舞い戻り、現在も現役としてプレー。日韓ワールドカップなどで猛威を振るった快速ウインガーは往年のスピードこそ陰ったものの、その闘争心でチームを引っ張っている。同じ現役組では2012年にリバプールからアルゼンチンのニューウェルスに復帰したMFマキシ・ロドリゲス、メキシコの英雄であるDFラファエル・マルケスは16年にヴェローナからメキシコのアトラス・グアダラハラに戻っている。

意外に多い復帰した中盤のコンダクター

 一世を風靡したストライカーで言えばFWアンドリー・シェフチェンコも同様だ。「ウクライナの矢」と称された俊足ストライカーはACミランやチェルシーでの活躍が印象深いが、故郷の名門ディナモ・キエフで頭角を現し、UEFAチャンピオンズリーグで大活躍したのがブレークのきっかけだった。シェフチェンコは09年に、94年から99年まで所属した古巣に復帰し、12年までプレーした。

 またセルティック、バルセロナで得点源となったFWヘンリク・ラーションも2013年の1シーズン、88年から92年まで所属したヘルシンボリに所属。インテルで活躍したFWディエゴ・ミリートも99年から2004年に所属したアルゼンチンのラシンに14年に復帰し、2年間プレーしている。

 中盤のコンダクターにも古巣復帰を果たした選手も意外に多い。アルゼンチン代表の司令塔だったMFファン・セバスティアン・ベロンは93年から95年に所属したエストゥディアンテスに06年に復帰。41歳となった昨年末に現役復帰を宣言するなど、若々しさを保っている。またスペイン随一の技巧派として知られたMFフアン・カルロス・バレロンも2013年に生まれ故郷のカナリア諸島のクラブ、ラス・パルマスに復帰。チームに1部昇格をもたらし、キャリアを終える最高の置き土産を残した。

 なおルーニーがエバートンに所属したのは2002年から2004年まで。30代を迎え、10代の頃のアグレッシブさとは一味違ういぶし銀のプレーでチームに貢献できるだろうか。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images