朝日山親方の弟子は現在4人

 若貴時代に活躍し、2度の平幕優勝を成し遂げた元関脇・琴錦の朝日山親方(49)。わかりやすい解説でも人気の親方が、現在の角界を徹底解説する。

「私は2回優勝していますが、もし今自分が現役なら、あと2、3回は優勝できていたんじゃないかと思います。その理由はレベルの違い。はっきりいって、どんどん落ちていますね。若貴時代なら朝青龍は横綱にはなっていない。関脇止まりでしょう。白鵬は微妙ですが、少なくともこんなに優勝して大横綱と呼ばれてはいない。

 もっとも、北の湖さんは『貴乃花も武蔵丸も、俺らの時代なら十両だな』って言っていたそうですけど(笑)。レベルの低下は、同世代に現役だったみんなが口を揃えて言います。私は対戦していませんが、貴乃花と朝青龍、白鵬と対戦している力士に聞くと、みんな『貴乃花のほうが強い』と言いますよ」

 それを証明する一番が、2002年九月場所の貴乃花VS.朝青龍戦だという。

「朝青龍は勢いがある新大関。一方、貴乃花は7場所連続の休場明けで引退間際。このボロボロの貴乃花に朝青龍は勝てなかった。そういうことです」

 レベル低下の原因は何か。

「圧倒的に稽古の量が減りました。私のころは三番稽古といえば、100番は取ったものです。ところが、いまは30番もやれば多いほう。入門する子も少なく、やめられると困るので厳しくしない。逆にアマチュアのほうが稽古は厳しい。だからアマチュアで成績を残した人は、プロ入りしてすぐに番付の上位までいってしまう。プロとアマの実力が逆転しているんです」

 そして注目の稀勢の里、高安。初日、両者とも黒星を喫したが……。

「じつは昨年、高安にアドバイスしたんです。四つ相撲にこだわっているようだったので、『お前の原点は押しだろう。それで上がってきたんだから』と。

 稀勢の里は、やはり怪我の具合が心配です。以前、同じ部分を怪我した力士に聞くと、『痛くはないけど力が入らない』と。しかもなかなか治らない。少なくとも半年、1年は見なくちゃいけないのかもしれない。

 とすれば、やはり相撲のスタイルを変える必要がある。原点に戻って押し相撲でいく。

 とはいっても、なかなか人の言うことを聞かないからなあ(笑)。不器用な性格なんです。力士の友達もほとんどいないし、まさに一匹狼。そういう稀勢の里も大好きなんだけど、もっといろんな人の意見を聞いてほしいね」

 2016年6月に部屋を開いてから1年。弟子は4人という小さな部屋だが、充実した日々を送っているという。

「高校や大学にルートがないのでスカウトは大変。弟子の一人はコンビニでスカウトしたし、ハローワークに行っていた子もいる。マネージャーを雇う余裕はないけど、自分には曙や朝青龍らに相撲を教えたという自信がある。今度は自分の部屋で弟子を育て上げたい。精いっぱいやります」
(週刊FLASH 2017年6月27日号)