HRテックの最新動向 高機能・低価格で大幅に生産性向上
「MyRefer」に人事担当者が求人を登録すると社員のマイページがリアルタイムで更新され、社員はワンクリックでFacebookやLINEなどのSNSを介して友人に求人を紹介できる。また同社の求人メディア「DODA」と連携しており、「DODA」に掲載されている求人は「MyRefer」にも自動的に登録される。
「採用プロセスのデータを蓄積して改善サイクルを回していくために、社員の求人紹介や応募の状況をトラッキングして分析する機能が充実している」(鈴木貴史同社 MyRefer 事業責任者)ため、採用活動のボトルネックを発見して対策を講じることで、自社の採用力を継続的に高めていくことができる。 昨今の労働力不足においては新しい人材を採用するだけでなく、従業員の定着を図ることが急務である。
今後はどのような施策が結果に結びついたのかを表示できたり、他社の取り組み事例をオープンにしていくなど、さらに組織作りに活かせる情報を開示していく予定だ。 昨今の組織診断は、従来の労務管理的な目的に加え、企業の事業推進や組織開発を指向する使い方が増加している。
「HR Glass」は組織や個人の成長度を簡易に計り、事業推進や組織開発に活かすことができる診断だ。本サービスはリクルートマネジメントソリューションズがマーケティングベンダーと協業し提供している。 「HR Glass」では組織の成長度、個人の成長度の双方の成長バランスを見ることで、より個々の人材育成を含めた組織づくりに活かすことができる。本サービスは回答項目がしぼられており、取り組み時間が1人10分目安と簡単に取り組むことが可能なため、企業規模が小さくても導入することが可能だ。回答項目が導入企業同士で共通しているため、自社内の診断はもちろん他社と比較することもできる。
ゆくゆくは取得した人事データをビッグデータとして活用し、今後の経営判断の材料にしてもらうことを目標としている。 働き方改革で残業時間規制が検討される中、 職場の残業体質を可視化し、生産性向上に向けた管理職の変革を支援するのが、ヒトラボジェイピーの診断ツール「チェンジ」だ。
社員のストレス度合いを「会社」「上司」「本人」「業務」の要因で診断して職場単位の残業体質とリスクを把握した上で、管理職が残業体質の課題に対し改善アクションを策定する際の支援ツールやテキストマイニング技術を使い「効果のあった事例」を解析できるのが特徴。 「残業体質の改善には管理職の役割が大きい。同じような課題に対して効果を上げている管理職のノウハウを横展開していくのが有効」(永田稔同社社長)なため、効果を上げている管理職のノウハウがデータベースに蓄積されるようにし、管理職がアクションプランを作成する際の参考にしてもらう。また社員から収集した職場や仕事に対する定性的なコメントは、課題ごとに分類されて分かりやすく管理職に示される。 従業員のパフォーマンスを上げるために必要なのが、研修等の人材育成プログラムである。しかし、研修を行うためには人件費、場を準備する等のコストがかかり、生産性向上実現から遠のくことが危惧される。