KinKi Kids 堂本剛、『しゃべくり007』に出演 “仙人”と称される独自のスタンスとは?

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 7月10日、KinKi Kidsの堂本剛が『しゃべくり007』(日本テレビ系)に出演する。デビューから20年、少年から大人の男性へと変化していった様子を検証していくという。スーパーアイドルとしてデビューし、常に第一線を走ってきた剛。その想像しにくい私生活に、MC陣も興味津々だったようで、矢継ぎ早に質問が投げかけられ、なかなかコーナーが進まなかったと、収録時の様子をテレビ雑誌が伝えている。果たして、どんな内容が剛の口から語られるのか、放送がとても楽しみだ。

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 番組では、剛のことを“仙人”のようだと比喩している。それは、落ち着きのある口調、独自のファッションセンス、そして“ファンク説法”とも称されるメッセージ性の強い彼の音楽……いずれも唯一無二の存在感を放っていることからだろう。彼のように自分の良いと思うものに対して、ブレずに向き合えるのは、誰もが簡単にできることではない。

 だが、彼のすごいところは、そうした自分のスタンスを作り上げるのに、他を寄せつけない強さではなく、他を受け入れていくしなやかさを持って成し得たことだ。彼のラジオ番組には、たくさんの相談事が寄せられ、今回のようにバラエティ番組に出演すれば多くの質問が飛び交う。それに一つひとつ丁寧に答えていく。相手を受け入れることで、自分の考えが浸透していく。人にやわらかくやさしくすることが、自分を保つ強さになる。剛柔とは、まさに剛のことをいい得た言葉のように思う。

 奈良という古都に生まれ、アイドルとなり、一般人の何十倍、何百倍も濃く生きている剛だからこそ見えている世界があるのかもしれない。二度と再現できないライブのグルーヴにこそ、人の心を打つものがある。曖昧なものは、曖昧だからいい。アナログの良さ、人間らしさの肯定……システマチックに流されがちな生活を続ける現代人に、そっと寄り添ってくれるのが剛の言葉であり、音楽だ。

 ご存知の通り、剛は突発性難聴を患ったことが発表された。筆者の知人も、突発性難聴で入院した経験がある。剛と同じく多くの人から相談されるタイプの方で、ある日突然耳鳴りで音が聞こえにくくなってしまったという。この病は、まるで多くの人の心の声に耳を傾け、その量が本人の意志とは関係なく、抱えきれなくなってしまったときに発症するのではないか、と思ってしまう。知人は、しばらく休養をして今では好きな音楽を続けているので、剛の回復もゆっくりと待ちたい。

 きっと剛のこと、今回の経験から様々な病と闘う方たちに気持ちが近づき、その言葉が多くの人に伝わり、今よりずっとやさしい日本になるかもしれない。これからも彼のもとには、多くの音が届くのだろう。そのなかには良い声も、そしてそうではないノイズも。だが、今はいっときの心の静寂が保たれることを祈るばかりだ。彼がしなやかに自分の道を進めるように。そして、ファンがその姿を心穏やかに見届けられるように。(佐藤結衣)