指揮官の進退が懸かった浦和が新潟に薄氷の勝利 阿部とR・シルバがゴール、6分間の逆転劇

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同35分にカウンターを受け、新潟MF小泉に先制ゴールを奪われる

 浦和レッズが薄氷の展開で最下位のアルビレックス新潟に勝利した。

 浦和がホームに新潟を迎え撃った9日のJ1第18節は、カウンターから先制点を許す苦しい展開となったが、後半に2点を奪い2-1の逆転勝利を収めた。

 浦和は前節の川崎フロンターレ戦で敗れた後の試合会場で、チームの現状に抗議の姿勢を見せた浦和サポーターとミハイロ・ペトロヴィッチ監督が対話。ヒートアップした指揮官がこの新潟戦に進退を懸けるとまで発言した崖っぷちの一戦になっていた。

 DF遠藤航が出場停止の3バック中央にDF那須大亮が入った浦和は、試合開始当初は4バックで前線からプレスを掛ける姿勢を見せた新潟を、鮮やかなビルドアップからのパスワークで翻弄。前半9分にFW武藤雄樹、同13分にはFWラファエル・シルバがゴール前フリーでクロスに合わせる絶好機を得たが、これは得点に至らなかった。

 前半の途中から新潟が5バックに変更して撤退守備を選択すると、浦和はボールを保持しながらもチャンスを作れない時間が続く。すると同35分、浦和の左CKが流れたところからカウンターを受け、一気に突破を許した。新潟MF矢野貴章のシュートはMF宇賀神友弥がブロックしたが、サイドにこぼれたボールを矢野が中央に折り返すと、GK西川周作が必死のパンチング。しかし、そのボールは相手選手に当たってファーサイドへ流れ、フリーになっていたMF小泉慶が無人のゴールにヘディングで押し込んだ。

R・シルバが古巣から決勝ゴール

 1点ビハインドで前半を終えた浦和は後半もボールを持ちながらチャンスを作れない時間を過ごした。しかし同29分、DF森脇良太が約25メートルのロングシュートを放つとボールはゴールポストを直撃。その跳ね返った先にいたMF阿部勇樹が無人のゴールに蹴り込み、1-1の同点に追いついた。

 これで勢いに乗った浦和は同34分、MF柏木陽介の左CKをゴール前でR・シルバが頭で合わせると、ボールはGK守田達弥の正面に飛んだが、弾かれたボールを自ら押し込んでゴール。R・シルバにとっては、昨季まで在籍した古巣から奪ったゴールで、4月22日のコンサドーレ札幌戦以来のリーグ戦7得点目となり、浦和が2-1と勝ち越しに成功した。

 6分間で逆転劇を演じ、1点差を逃げ切った浦和は勝ち点を29に伸ばし、天皇杯とボルシア・ドルトムント戦を挟んだ7月22日の次節は、首位に立ったセレッソ大阪とのアウェーゲームとなる。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

【動画】Jリーグが公式Youtubeで紹介した浦和対新潟戦全ゴール

https://www.youtube.com/watch?v=gddES9XX49E

新潟・小泉慶の先制弾

https://www.youtube.com/watch?v=_jNSNcxcD9Q

浦和・阿部勇樹の同点弾

https://www.youtube.com/watch?v=YGS9hmAz7ss

浦和・ラファエル・シルバの決勝弾