出会い系アプリや友達作りアプリが溢れる現代。特にロマンティックな一夜のためのインスタントな人間関係みたいなものは、言ってしまえば以前よりもずっと「お手軽」になったように思える。でもそれだけでは生きていけないのは、やっぱり人間の性なのか。

そんななか、NYから「人間クレイグリスト」が誕生。これは、「完全プラトニック」が絶対的なルールとなっている。性的関係やその場しのぎのヒマ潰し相手ではなく、人と人との関係形成を目的としているのだそう。

十人十色の「求人広告」

経験豊富なヨガ・インストラクターです。ヨガ仲間・生徒募集。1~2週間に1回。体の硬い人、ストレスのある人、単純に興味のある人、大歓迎。

70歳だけど、よく若いって言われる。旅行が好きだ。セックスパートナーは断じて求めてないよ。一緒に出かける人が欲しい。ユーモアのセンスは絶対にないとね!年齢不問。

33歳女性。禅に興味あり。同じく瞑想とかに興味があって、一緒にお寺に行ってくれる友達、募集中。

Black Lives MatterやLGBTの権利、そのほか社会的なトピックについて話し合える人募集中。誰でも歓迎。きっと有意義な時間になるはずだよ。

ヒマなのよ!お見舞いに来てくれる人、募集。車椅子を押してくれる必要はナシ。私の奢りで、コーヒーショップでお話ししましょう。誰でも歓迎(嘘つき、反カトリックなどは除く)。

多くの国を旅して、たくさんの人の悩みや問題に耳を傾けてきました。1時間90ドルで話聞きます。オプションで優しく抱きしめ可能。

一緒に作業してくれる人募集。僕はライターでアーティストなんだけど、誰か他の作業をしてる人と一緒にいた方が集中できるって気づいたんだ。カフェとか公園とか図書館、どこでもいいけど、僕の隣で作業してくれる人、連絡ください。

「誰もが匿名」の街で
一人ひとりを可視化する

これらの求人、実はフォトグラファーの Peter Garritanoさんの「Seeking」というシリーズ。一緒に遊ぶ人探しから、お金をとって話を聞くもの、逆に「奢るので話そう」というものまで広告は様々。写真もその人らしさが出るように工夫を凝らして撮られている。

多種多様な人間で溢れ返る都会では、誰もが異質のもの同士で、誰もが匿名。人混みのなかで孤独を感じてしまう原因には、お互いを「知らない」人として背景にしてしまうという点がある。自分の選んだコミュニティで、自分の選んだ人と付き合いをもつ。その一歩として街の人々を「可視化」するのに、この広告は間違いなく一役買っていることだろう。

Licensed material used with permission by Peter Garritano