臨死体験の謎を解く「脳内ドラッグ」 死の直前30秒間に放出

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人間が死んだ後も、記憶は一時的に保持されるのだろうか?質問サイトQuoraに投稿されたこの疑問に、心理療法士で自然療法医のNatalie Engelbrechtが答えた。

これまでは脳の活動は心臓が止まると同時に停止すると考えられてきた。しかし、死後30秒以内に短時間の脳活動を引き起こす化学物質が脳全体に大量に放出され、激しい幻覚が引き起こされることが研究から分かった。この現象は少なくとも4〜5分は続くと見られる。

マウスを使った最近の研究によると、心臓が完全に停止した後も脳内では複数のフェーズに分かれた活動のバーストが見られた。その結果起きる幻覚が、臨死体験の原因とされている。解離性麻酔薬の一種のケタミンを人間に投与すると、体から離脱したりする感覚やスピリチュアルな体験や幻視や記憶の蘇りが見られるという研究結果もある。

ミシガン大学のGeorge Mashour博士は、「臨死の状況で、起きている時に検出される意識を示す電気的特徴が複数見られた。これは臨床死の初期段階において、脳は組織化された電気的活動を行うことが可能であることを示している」としている。

また、同じくミシガン大学の神経科学者Jimo Borjiginは、「死とは一連の過程であり、明確に線が引けるものではない」とする。

最近の他の研究では、マウスが心停止直後に予想外のパターンの脳活動を示したという結果もある。呼吸と心臓が停止した臨床死の状態でも、少なくとも30秒間は意識的思考を示す複数の信号が見られたという。つまり、完全に死ぬ直前に、短い間ながら意識と記憶の高まりが起きている可能性があるのだ。