「ウチの彼氏は仕事ができない!」ちょっぴり残念なオトコの支え方

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錦戸亮さん主演の『ウチの夫は仕事ができない』(日テレ系)が7月8日にスタート。

大手イベント会社に勤める小林司は、容姿・学歴・収入ともに理想的な夫です。でも、実は仕事ができないお荷物社員。
社内で花形とされる第一制作部に配属されたものの、突発的な対応ができず、部に迷惑をかける事態に…。

仕事ができない夫とその妻が手を取り合って奮闘しながら、改めて「仕事とは何か」を考えるファミリードラマです。

■仕事で結果を出すのに必要なもの


仕事で高いパフォーマンスを達成するために必要なのは、モチベーションの維持。
誰でもそうですが、やりたいことならやり続けられるし、結果も出しやすいでしょう。

一方、やりたくないと、どんなに時間をかけても非効率な仕事しかできず、ストレスが溜まっていきます。

しかし、仕事では好きなことだけすればいいというわけにはいかず、時に苦手なことや好ましくないものを受け入れなければいけません。

そのようなつらい作業をただひたすら続けると、モチベーションは下がっていくばかり。
ただ、作業をすることで得られる「価値」、自分なりの「意味」を見出せれば、一定以上のモチベーションを保つことができます。

重要なのは、そういった「仕事の意味」を見出せるかどうかなのです。

■承認は大切な報酬


行動主義心理学には、「オペラント条件づけ」という理論があります。
これは「報酬」として作用する要素を与えれば、それに応じた行動を起こしやすくなり、「罰則」となる負の強化子を与えれば行動を起こしにくくなるというもの。

この報酬のことを「インセンティブ」と言いますが、インセンティブは物理的なものだけではなく心理的なものもあるのです。

物理的インセンティブの代表が「給料」や「休暇」です。
頑張れば頑張るほど昇給する、あるいは長い休暇をもらえる、といった動機づけによって、仕事への意欲がわいてきます。

一方、心理的インセンティブは、上司や会社の「評価」や周りにいる人の「承認」など。
頑張ったね、よくやったね、ということを認められれば認められるほど、もっともっと向上しようというやる気につながります。

そのため、たとえ仕事ができなかったとしても、物理的、あるいは心理的インセンティブが増えることによってモチベーションが上がり、「仕事の意味」を感じられるようになるのです。

■あなたにできる“支え”とは


とはいえ、ただやみくもに頑張っても現実は変わりません。まずは、仕事の在り方そのものを見つめ直す必要があるでしょう。

“見つめ直す”と言っても、頭が煮詰まってしまっている状態だと、人はなかなか冷静になれません。
そこで、彼が仕事のあり方を分析する際は、次の4つのポイントを押さえられるよう、あなたがサポートしてあげましょう。

・やりがいや好奇心を持って取り組めるような課題を見つける

・今の彼にとって少しだけハイレベルな目標を立てる

・彼の仕事が彼自身や社会、そして将来的にどんな価値があるかを長期的な目線で考える

・職場の人間関係における肯定的な要素を見つめ直してみる

小さな課題をクリアしていき、成功経験を積み重ねることで、モチベーションはどんどん上がっていきます。
さらにそれらの成功経験を、あなたを含めた周りの人々がきちんと評価することで心理的インセンティブを得られ、結果につながる躍進へと踏み出していけるでしょう。

■まとめ


仕事ができない彼の支え方、ご理解いただけましたでしょうか。

本人に頑張るつもりがないならどうしようもないけれど、頑張っているのに結果に結びつかない人っていますよね。

傍で見ていて時に歯がゆい思いをすることもあるかもしれませんが、まずは彼の精いっぱいの努力をしっかり受け止めてあげましょう。

歩き方がわかれば、人は成長できます。
それを長い目で見守るのは、あなたにしかできない「愛情表現」なのです。

ライタープロフィール


黒木蜜
一般企業に勤めながら執筆した作品が日本文学館のオムニバス本に掲載され作家デビュー。古事記への造詣が深く、全国300ヶ所以上の神社紹介記事を執筆。現在、古事記の観点から紹介する神社コラム/恋愛コラムなども手がけている。
黒木 蜜〜中今の詩〜