【筋トレ講座◆曠侫ームが大事!自宅で可能な下半身トレーニング

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前回に続き、各部位の基本的なトレーニング種目のやり方をご紹介していきます。まずは足。前回もご説明したように、足腰、下半身は人間の土台となる部分ですから、非常に重要です。まずはここから、正しいフォームでしっかりと行うことを心がけて始めてみましょう。

[スクワット]

プロレスの稽古で有名になった運動です。全体的な回数、セット数についての考え方は後述しますが、プロレスラーはこれを本当に500回とか1000回とかこなします。ただ、皆さんはそこまでする必要はありませんが(笑)。

▲正しいフォーム

足は肩幅もしくは、肩幅より足幅1つか2つ分ぐらい広めにして立ち、足の裏をつけたまましゃがんでいきます。その際、ヒザから曲げるのではなく、股関節、足の付け根のあたりから曲げることを意識してください。背中はやや反らして、丸まらないように気をつけます。お腹とお尻を突き出すようにして、正面を見るように心がけると、背中が反る感覚が分かると思います。

▲NG例

ヒザから先に曲げてしまう、背中が丸まる、カカトが浮くのはNG。ヒザは、曲げた時につま先よりも前に出ないように意識します。ヒザを最後まで曲げるのが難しいという人は、ヒザが90度になるぐらいまでで折り返すハーフスクワットにしてもいいでしょう。まずは股関節から曲げる感覚を得ることが大切です。また、腰に力を入れる行為は、下半身だけでなく上半身を含む全てのエクササイズに共通して、NGです。自重負荷であっても腰を痛める原因になります。

[フロントランジ]

片足ずつ大きく前に踏み出すような動作の運動です。正しいフォームで行えば、お尻のあたりの筋肉が使われていることが意識できると思います。

▲正しいフォーム

足は腰幅かやや狭めで立ち、まっすぐ前を向いたまま片足を大きく踏み出します。その際、息は自然な呼吸を心がけます。踏み込んだ前足のヒザの角度は、だいたい90度ぐらいに保ち、後ろに残るもう一方の足は、動作の際に角度が変わらないように。最後まで両方の足はまっすぐ、平行のままです。

足を前に着けたら、股関節を落としていきます。最終的には前足のモモが地面と平行になるぐらい、後ろ足のヒザが地面に近づくところまで落としていきます。キツいようでしたら、後ろのヒザの角度は、浅くても構いません。

そこから、今度は元の体勢になるように足を戻します。その際も後ろ足の角度を変えないように、両足は平行のまま、今度は息を吐きながら戻していきます。

▲NG例

これも足を曲げる際に、ヒザからではなく股関節から曲げることを意識してください。そしてスクワットと同じように、足を前に踏み出して曲げる際にはヒザがつま先より前に出ないようにすること。また、極端に胸を張りすぎたり、逆に背中を丸めたりもNGです。上半身は、ランニングをする時のように、みぞおちをかぶせる感じで、やや前傾するぐらいの角度で。速くやる必要はありませんので、バランスを意識してしっかりと股関節(腰)を落としていくようにしてください。

[四股]

相撲の稽古に欠かせない四股踏み。もちろん相撲のトレーニングだけでなく、筋トレとしても非常に有効な運動です。初心者には最初はやや難しいかもしれませんが、正しいフォームを意識して、少しずつ慣れていきましょう。

▲正しいフォーム

足を肩幅の1.5倍ぐらいの広さに開き、両足は「ハ」の字の逆になるようにして立ちます。慣れるまでは狭めでも大丈夫。その際、指先とヒザが同じ方向を向くようにしてください。体重は踵の上にかかるようにし、母子球(足の親指の付け根の裏)でバランスをとり、背筋は少し前傾で伸ばしたまま、まっすぐ腰を落としていきます。いわゆる「ガニ股」ですね。この時、注意しなければならないのは、重さをヒザや太ももの前で受けるのではなく、太ももの後ろとお尻で受けて感じなければなりません。

ここからまず右足に体重を預け、そのまま自然に呼吸しながら右のヒザを伸ばしていきます。ヒザを伸ばすことで、自然と反対側の左足は浮いてきます。「左足を上げる」ことを意識するのではなく、「右ヒザが伸びるために(結果的に)左足が上がる」というイメージ。大相撲の土俵入りと違い、左足は高く上げる必要はありません。ヒザを伸ばしたままなるべくゆっくりと行うことを心がけましょう。

右ヒザをほぼまっすぐというところまで伸ばしたら、今度も自然に呼吸しながら左足を下ろしていきます。この時もなるべくゆっくりと。右ヒザもゆっくりと曲げていきながら、最後は左のつま先から着地し、地面を踏みしめて元の体勢に戻ります。そうしたら、今度は左ヒザに体重を預けて、左右反対で同じ動作をしていきます。慣れてきたら、ヒザが伸びきったところで静止してもいいでしょう。

▲NG例

NGなのは、まず最初の姿勢でヒザが内側に入ってしまうこと。それから、足を上げることに意識が行ってヒザが伸びないこと。背中が丸まってしまうこと。アゴが上がること。上体はあくまでまっすぐなまま、ぐらつかせないことが重要です。

[回数とセット数について]

前回、ご説明したように、体の中の「大きな筋肉」から順に鍛えていくことが重要です。そのため、この連載も「足→背中→胸→肩(&腹筋)」の順でトレーニングを解説していきます。

各種目の回数は個別には明記していません。なぜなら、筋トレにおける本当の理想回数は「毎回、一種目を限界まで」だからです。しかし初心者はそういうわけにもいかないので、各種目について、10〜20回を2〜3セットぐらいを目安に行ってみましょう。1セットの後には1〜2分のインターバルを入れます。

週2回、帰宅後などに筋トレの時間が取れる方なら、例えば月曜は「足・肩」と腹筋、金曜は「背中・胸」と腹筋、というように組み合わせ、時々組み替えて行うというやり方もあります。一度に全部行う必要はありません。または、各部位から2種目を自由に選んで、次に行う日はまた別の種目を選んで……という方法もあります。最初は、やってみて「ちょっとキツいな」と感じる程度を目安にします。また週2日行う場合は、月・金、火・土というように、2日ぐらい間を空けることも重要です。

最初から無理をせず、「続ける」ことを第一に優先して始めてみてください。とにかく、一番の効果的なトレーニングは、“継続は力なり”、これに尽きます。

<トレーナー>

▲和田良覚(わだ りょうがく) 1963年2月25日生まれ。さまざまなプロレス・格闘技団体でレフェリーを務める。また、格闘技選手をはじめ多くのアスリートほかのパーソナルトレーナーとしても活動

 

(取材・文/高崎計三、写真/下城英悟、PIXTA)