1月にAppleが「10億ドル(約1,100億円)のリベート支払いが拒まれている」として、Qualcommを訴えたことで勃発した2社の全面対決は、短期的にはAppleに被害を与えないと考えられています。しかし、中〜長期的な目線で見た場合、何らかの影響を及ぼす可能性もある、と見るアナリストもいます。

デザインが確定しサプライヤーに通達するタイミングでの行動

RBC Capital Marketsのアナリスト、アミット・ダリャナニ氏によると、Qualcommとの争いは、短期的にはAppleに影響を与えないそうです。万が一影響があるとしても、少なくとも1年はいかなる経済的インパクトもAppleに及ぶことはない、と同氏は考えています。
 
ダリャナニ氏が警戒するのは、Qualcommが先日、IntelのLTEチップを搭載したiPhone7/7 PlusやiPadモデルについて、アメリカ国内での輸入&販売禁止を申し出たことです。
 
同氏は、iPhone8シリーズのデザインが確定しようかというタイミングで、Qualcommがこのような措置を採ってきたことについて、Appleが選択したデザインに法的論争の影響が及ぶ可能性もあると指摘します。Qualcommは、キャリアアグリゲーションや通話中のバッテリー消耗を抑える技術に関する6件の特許をAppleが侵害していると述べています。

仮に命令が下されても撤回させることは可能

連邦国際貿易委員会(USITC)の裁定には、一般的に18カ月以上を要すると考えられており、今日明日で何かが大きく変わってしまうというわけではありません。
 
また、仮にITCがQualcommの言い分を認め、iPhoneを実際に差止める命令を下したとしても、Appleが反論して撤回、あるいは大統領が拒否権を発動する可能性もあります。
 
なお以前にも、中国の北京で、iPhone6/6 Plusが知的財産管理局によって販売差止めを食らうという出来事が発生しましたが、この時も最終的に地方裁判所がAppleを支持する判決を下しています。
 
 
Source:AppleInsider
(kihachi)