米軍が北朝鮮を先制攻撃して、朝鮮半島で戦争が起これば、開戦初日だけで最高6万人の死者が発生するとの見方が示された。

米ニューヨーク・タイムズは6日、2012年にノーティラス研究所が作成した報告書を引用し、米軍が北朝鮮の核・ミサイル施設に攻撃を行い、北朝鮮軍(朝鮮人民軍)が通常兵器で韓国の軍事施設に砲撃を行ったと仮定すると、数時間以内に少なくとも3000人、首都ソウルを砲撃した場合は最高で3万人の死者が発生するとの分析を報じた。

野砲8000門の火力

また、予告なしに攻撃が行われた場合は、1日で最大6万人が死亡し、そのほとんどが3時間以内に発生するという。さらに、開戦初日の死者数が30万人以上に達するとの研究もあるとしている。

北朝鮮軍は、軍事境界線沿いに8000門の野砲と多連装ロケットを配備しており、反撃開始から最初の1時間で最大30万発の砲弾を打ち込めるが、そのほとんどが飛距離が6マイル(9.65キロ)未満で都市部には届かないと専門家は指摘する。一方で170ミリ自走砲、240ミリ自走ロケット砲はソウル郊外の北部に達し、300ミリ自走ロケット砲はソウル以南に到達するとのことだ。

米軍が先制攻撃を行っても、北朝鮮の軍施設は山の中の洞窟や地下に隠されている。米韓両軍が北朝鮮軍を集中攻撃すれば、1時間あたり全体の1パーセント、1日で20パーセントの砲を破壊できるが、制圧するには3〜4日かかると見られている。

また、オール・ソース・アナリシスのジョセフ・バミューデス氏は、北朝鮮軍は在日米軍に弾道ミサイルを打ち込む可能性が大きいとしている。

一方、北朝鮮軍は米軍の先制攻撃を受けても、金正恩党委員長の命が危険にさらされるなどの緊迫した状況にならない限りは、核兵器は使用しないだろうと専門家は見ている。米国の核による報復を煽りかねないからだ。