中国・陝西省漢中市の前鋒村で7月1日、立ち退きを拒否した一家7人は手足を縛られて殴打され、自宅は取り壊された。

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 中国・陝西省漢中市の前鋒村で7月1日、強制撤去をめぐる悪質な事件が起きた。立ち退きを拒否した一家7人は手足を縛られて殴打され、自宅は取り壊された。その時の写真はSNSに投稿され、 ネットユーザーから怒りの声が殺到した。

 投稿内容によると、家屋はほぼ全壊し、室内の家具や家電などの家財道具が瓦礫で埋もれていた。少なくとも大人3人がひもで固く縛られ、地面に横たわっていた。うち男性1人は粘着テープで口を封じられていた。

 5日付き中国メディア・新京報は関係者の話として、今回取り壊された2棟の住宅は親子2世帯が暮らしていたが、2014年に当局に解体エリアに画定された。開発業者は家主と補償の条件で合意に達せず、取り壊しを強行したと報じた。現在、合わせて6世帯と合意を得られていない。

 画像が公開されたのち、ネットでは怒りの声が噴出した。世論の圧力に押され、地元当局は公式ブログで「方言を操るよそ者のグループが事件を起こした。公安当局は取り調べている」と発表し、当局が無関係であると主張した。

 一家7人はしばらくして、縛り状態から解放され、病院に搬送された。1人は肋骨を折るなどの重傷を負い、ほかの6人は打撲と診断された。

 当局はその後、「政府は現在、家を失った7人に無料でアパートを提供し、炊飯器などの生活用品も用意した」と公式ブログで情報を追加した。

 この書き込みは、ネットユーザーの怒りを爆発させた。「政府が強制取り壊しの張本人じゃないか」「オオカミとおばあちゃん、一人二役を見事にこなしてる」「中国の特色、強制取り壊し。庶民はかわいそう」「中国の繁栄は国民の血と涙の上に築かれたもの」など多くのコメントが寄せられた。

 中国では、土地所有権は政府に帰属している。地方政府は住民の許可を得ずに開発業者に土地を譲渡することができ、土地売買の収入で財政を支えている。近年、地方政府の財収は土地売買への依存が高まるにつれ、強制立ち退きをめぐって暴行や自殺、殺人などを伴う悪質な事件が中国各地で多発し、市民からの批判も多い。

(翻訳編集・王君宜)