オランダ・スパイケニッセの実験施設で積重ねて設置されている水星探査機ベピコロンボ(2017年7月6日提供)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】欧州と日本の科学者らが6日、水星探査計画「ベピコロンボ(BepiColombo)」の探査機を公開した。2018年10月の打ち上げ予定で、太陽系で最も謎の多い惑星の解明に乗り出す。

 欧州宇宙機関(ESA)初の水星ミッションとなるベピコロンボの探査機は、欧州と日本の2つの周回探査機を「積み重ね」た特異な設計だ。約7年かけて水星の周回軌道に乗せる。水星到着後に探査機を分離し、それぞれ別の軌道で観測を行う。

 ベピコロンボは、ESAと日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)との共同計画で、これまでに13億ユーロ(約1680億円)以上が投じられている。

 水星の表面温度は、上は450度から下はマイナス180度とその変動幅が極端に大きい。また水星は太陽からわずか5800万キロメートル離れた軌道を公転しているため、表面の放射線レベルは地球上の生物を破壊するほど高い。また太陽からの距離の近さは、その明るさにも影響し、地球からの観測は困難だ。太陽の巨大な重力もまた、探査機をこの惑星の安定周回軌道に投入することを難しくしている。

 同計画参加企業の欧州航空機設計会社エアバス(Airbus)によると、探査機の被覆物とした特殊設計の「多層高温断熱材」は、セラミックスとアルミニウムの50層でできており、またアンテナ類も耐熱チタン製で新開発のコーティングで覆われているという。

 これまでに水星に到達した探査機は米航空宇宙局(NASA)の2機のみ。1970年代のマリナー10号(Mariner 10)と2011年から水星の周回軌道に乗り、2015年4月に燃料が切れるまで同惑星を周回した「メッセンジャー(Messenger)」だ。

 ベピコロンボ計画では、水星の内部構造の特性や地球以外の太陽系惑星として唯一存在するの磁場について調べるほか、太陽および太陽風の影響についても調査する。
【翻訳編集】AFPBB News