ダスティン・ブラウン、アンディ・マレー【写真:Getty Images】

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ウィンブルドン2回戦、ブラウンとマレーの“20秒ラリー”に観客「オオ〜ッ!」

 世界トップ選手が巧みな技を繰り出し、観衆を魅了しているウィンブルドン。2回戦でも息をつく間も与えない、まるで「マジック」のようなラリーが飛び出した。大会公式ツイッターが動画付きで紹介し、ファンから「この試合をもっと長く見ていたかった」と感嘆の声が上がっている。

 話題をさらったのは、2回戦のアンディ・マレー(英国)―ダスティン・ブラウン(ドイツ)だった。

 第1セットの第6ゲーム、まず魅せたのはブラウンだ。相手のリターンをネット際に絶妙なドロップボレー。これは拾われたが、ネットに当たったコードボールにも冷静に対処し、今度はバックライン際にロブショットを打ち込む。背面ショットで応戦するマレーに対し、ブラウンはスマッシュ、さらには強烈バックハンドを繰り出し、最後は前に出てきていたマレーの頭上を抜くロブショット。決まったのを確信したブラウンは、誇らしげに高々と左手を上げた。

 この間、およそ20秒――。客席から何度も「オオ〜ッ!」というどよめきがわき上がり、世界ランキング1位のマレー相手に白熱のラリーを制した同97位のブラウンには惜しみない拍手が送られた。

 しかも、ふたりによる手に汗握るラリーはこの1回だけでは終わらなかった。

一度のみならず、二度、三度…ブラウンが決めれば、マレーも決め返す

 第2セットの第4ゲーム、ブラウンが再び見せる。強烈なフォアショットでマレーをライン際に押し込み、すかさずドロップショット。ストレートを狙った相手のランニングショットもボレーで返すと、最後はマレー会心のダウン・ザ・ライン(サイドラインに沿ったストレートのパッシングショット)をダイビングボレーでネット際にポトリと落とし、攻防を制した。

 世界王者のマレーも黙ってはいない。第2セットの第5ゲーム、ブラウンの高速サーブを鋭いリターンで迎え撃つと、相手のショットが甘くなったと見るやドサービスライン際に落として揺さぶりをかける。そして、最後は難しいバウンドのボールを、やや体勢を崩しながらラケットに当てた。山なりの弧を描いたボールは敵陣のバックライン上に見事にイン。第1セットで決められたロブショットをやり返し、得点を決められたブラウンも思わずラケットを叩いて敬意を表した。

 長髪のドレッドヘアが代名詞のブラウンと、世界ランク1位のマレーが繰り広げた白熱のラリーに、大会公式ツイッターも「マレーvsブラウン ベストポイント」と字幕をつけて動画を投稿。試合はマレーが6-3、6-2、6-2でストレート勝ちを収め、世界王者の貫禄を見せる格好となったが、スーパープレーを連発したブラウンに対して、ファンから絶賛の嵐となっている。

ファン絶賛の嵐、大会公式ツイッターも称賛「堂々たる敗退」

「ダスティンはコート上のロックスターのようだ」

「ただただ、凄い!」

「ダスティンの敗退は残念だ。彼は見ていて楽しくなるような選手だから」

「ダスティンのことを忘れる人間など誰一人としていやしない」

「本当にダスティンのことが大好き!できれば、この試合をもっと長く見ていたかった」

 大会公式ツイッターも「堂々たる敗退。マレーに運が味方しなければ、ダスティン・ブラウンが突破していただろう」とツイッターで賛辞を送っている。

 1回戦で華麗な“横っ跳びボレー”を見せ、ファンから“魔術師”と称されたブラウン。世界王者の前に2回戦で姿を消したが、「ダスティン・ブラウン」の名はウィンブルドンのファンの記憶にしっかりと刻まれたはずだ。