寝てしまったら瞑想は終了? 瞑想と睡眠の違いを教えて

写真拡大

瞑想は姿勢が大事。ここが何よりポイント

静かに座って目を軽く閉じて、頭をぼーっとさせる…?それって疲れていた脳がどんどんリラックスしていくから、眠くなっていくに決まっている。でも、瞑想に入るときのガイドはそんな感じなんです。そうなると、瞑想と睡眠は何が違うの?瞑想をやったことがない人や、瞑想に慣れていない人が必ずさまよう部分がこれ。寝てしまったら瞑想にならない、というのなら、私ずっと瞑想できそうもないです…。では、瞑想と睡眠の違い、一度、きちんと見ておきましょう。

まずは瞑想。瞑想には姿勢があるのは知っていますか? ヨガでも座禅でも座る姿勢が決まっていて、その上でいかにリラックスできるかなんですが、共通点は骨盤を立てることなんです。骨盤を立てる=背骨のS字カーブも正しく、骨盤の上に積み重なっているということになります。そして、背骨が綺麗なラインを描いていることが、エネルギーの巡りをスムーズにさせるポイント。だから、実は瞑想は床や座布に座っていなくてもOK。骨盤が立つ状態を作れれば背骨がスムーズなラインを作れるからだ。そこで、欧米などでは、椅子に座っている人もいるぐらい。

睡眠は意識がない状態になっている

では睡眠はどうだろう?睡眠の基本は横たわることだが、瞑想とはここも大きく違う。瞑想で骨盤を立て、上半身をリラックスしながらも伸ばすのは、意識が飛び切らないようにするため。上半身を起こしていることで自律神経は交感神経優位、つまり覚醒している状態を保っていることになる。一方、横たわると、自立神経としてはとてもフラットになり、優位はなく、規則正しいスイッチをすることになる。これは心身ともにとても穏やかになるだろう。

瞑想で指を組むのは、印のためもあるが、睡眠防止のためでもある。寝てしまって意識がコントロールできなくなった時、指はだんだん解けてきてしまうものだ。けれど、瞑想では意識はコントロール化にあるから、指は離れないという原理だ。

瞑想と睡眠が同じところは?

実は、瞑想も睡眠も、意識してそこに入ることができないというのが共通点。「じゃ、今から寝ます」と言って自分のスイッチを切る、なんてことができる人はいない。瞑想もしばらく座っていることで、徐々に瞑想状態に入っていくのであって、そんなにデジタルなものではないのだ。

ところでぼーっとする行為と、瞑想は同じだろうか? 違うのだろうか? 答えは似て非なるもの。よく似ているのだが、瞑想のぼーっとしている状態は、意識は鮮明で統一されている。ただぼーっとしているだけでなく、覚醒しているのだ。

この場合、どっちが脳にとってのリラックスかというと、より瞑想のほうがすっきりするとはいえるでしょう。ぼーっとする時間は、実は科学者の研究対象で、この時間がとても重要だと最近世界中で多くの学者が声を上げている。

ともあれ、やはり瞑想と睡眠は異なるものだった。あなたはどんな風に気づくのだろうか。

 

ライター:豊田紗江
出典『Yogini』Vol.50 「ヨガの瞑想をやってみよう」

写真:樋口勇一郎、istockphoto