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 カリブ海に面する南米・コロンビア共和国のサントス大統領は、18世紀に財宝を満載して沈んだスペイン船、サンホセ号の引き上げに向けて作業を進めていることを明らかにした。ロイター通信社が報じた。

【所有権に争いが】沈没船の財宝の所有権をめぐりコロンビア政府とスペイン政府、米サルベージ会社が対立

 カリブの海賊の財宝。ロマン溢れる言葉である。今に残っているかどうかという問題はさておいて、カリブ海がかつて海賊の一大根拠地であり、また新大陸の金銀を運ぶ船を襲い、荒稼ぎしていたというのは歴史的な事実だ。

 ただし申し添えておくと今回引き揚げられるサンホセ号は海賊船ではないし、海賊によって沈められた船でもない。スペイン継承戦争(1701〜1714年)のさなかの1708年、英国との海戦で撃沈された船だそうである。当時としては大型の、ガレオン船と呼ばれるタイプの船であり、南米にあったスペイン植民地から運ばれる、金銀財宝を積んでいたとされる。

 サンホセ号は、2015年、コロンビア軍、考古学機関、国際専門家チームなどの共同調査によってその所在地を特定された。実際に引き上げてみなければ確かなことは分かるまいが、沈んでいる財宝の価値は数千億とも、あるいは兆の桁にのぼるとさえも囁かれている。

 また超音波探査により、少なくとも銅製の大砲、兵器、陶器などの存在は既に確認されている。

 引き揚げられたとして、財宝の所有権はどうなるのか。コロンビア政府は当然、自らの所有権を主張しているわけだが、スペイン政府なども名乗りを上げていて、ちょっとしたトラブルになっているのだという。

 だがコロンビア政府は、サルベージした財宝を一か所にまとめ、博物館にして展示する予定でいるとのことである。

 サントス大統領は、「この船の発見は、航海や貿易などに関する歴史上の疑問を解決することになるだろう」との談話を発表している。