米ガートナーがこのほど公表した、世界の電子機器市場に関するリポートによると、パソコン、タブレット端末、携帯電話を合わせた今年(2017年)の出荷台数は、23億2600万台となり、昨年実績から0.3%減少する見通し。

 このうち、パソコンの出荷台数は若干落ち込むものの、携帯電話はわずかながら増加する。これにより、今年のこれら電子機器の出荷台数は、ここ数年間なかった安定状態に入り、来年は1.6%増のプラス成長に転換すると、同社は予測している。

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スマホの出荷台数は5%増

 これら電子機器の出荷台数を種類別に見ると、携帯電話は19億400万台となる見通しで、そのうちスマートフォンがほぼ16億台を占めるという。低価格の従来型携帯電話からスマートフォンへの買い替えが引き続き進んでおり、スマートフォンの出荷台数は今年、5%伸びるとガートナーは見ている。

 その一方で、スマートフォン市場では利用者の買い替え周期が長期化する傾向にあり、この市場は従来とは異なる、目新しいモデルへの依存度が高まっていると同社は指摘している。

サムスンの旗艦モデルが出足好調

 ガートナーはスマートフォンを、プレミアム型と呼ぶ高価格帯端末と、ベーシック型と呼ぶ低・中価格端末に分けて分析しているが、前者のプレミアム型はこれまでのところ、韓国サムスン電子が4月に発売した「Galaxy S8」「同S8+」が好調という。また、2017年は米アップルがiPhoneの10周年記念モデルを発売すると見られており、この市場分野は今年、この2大メーカーの製品に大きく依存すると、分析している。

 一方、ベーシック型は中国メーカーが得意とする分野。同国のメーカー各社は、比較的低価格ながら、高価格の雰囲気を漂わせる端末に力を入れており、これが従来型携帯電話からスマートフォンへの買い替えを促している。ガートナーの推計によると、ベーシック型スマートフォンの今年の出荷台数は6億8600万台となり、昨年実績から6.8%増加する見通し。

パソコンの落ち込みは小幅、タブレットは年々減少

 これに対し、パソコンの出荷台数は2億6200万台で、昨年から3%減少すると同社は予測する。ただし、この落ち込みは近年のそれに比べて小幅だ。今年は、企業によるWindows 10の評価期間が終わり、同OS搭載機への買い替えが進むとしている。

 またアップルの「iPad」や米アマゾン・ドットコムの「Fire HD」をはじめとするタブレット端末の出荷台数は1億6000万台で、昨年から5%減少する見通しだ。

 今後、パソコンと携帯電話の出荷台数は、いずれも拡大傾向が続く。しかしタブレットは、来年1億5900万台、2019年は1億5800万台となり、今後も減少が続くと、ガートナーは予測している。

筆者:小久保 重信