中国で計画されていた道路の上をまたぐ巨大バス、投資詐欺の疑いで当局が捜査に乗り出す
昨年ご紹介した中国の道路をまたぐ巨大バスを覚えているだろうか? 当初は模型やCGで示されたこのコンセプトはその後、実際に走行可能なプロトタイプが作られ、300mほどの距離を試験走行した様子が公開された。しかし、残念ながらその数ヶ月後に、財政問題およびその他の懸念が表面化したため、この試験施設は使用されずに放置されている。そして今、懸念された問題が確実なものとなった。中国当局は一連の動きが詐欺であることは間違いないとみて、捜査・逮捕に乗り出したのだ。

北京警察は7月2日、この「TEB(Transit Elevated Bus:高架型通行バス)」が違法な資金調達をしていたとして、プロジェクトに関与した人々に対し取り調べを開始したと発表。警察は、個人投資家からバスのために資金を調達した、インターネット金融会社の華贏凱来(Huaying Kailai)に関与している32人の身柄を拘束し、同社から資金を回収しようとしている。中国の情報誌『Southern Metropolis Daily』によると、72人の投資家が同社を相手取って訴訟を起こしており、その金額は中国北部・秦皇島の港市でバスの公開テストが行われた2カ月後の2016年10月までに、91億元(1,517億円)にも上ったいう。

プロジェクトを疑問視する声は、すでに昨年のうちに上がっていた。約束された期限の8月31日を過ぎてもTEBはこの施設を放置している一方、設計事務所のAutekはこのバスの開発に投じた何百万元もの負債を未だに負っている。港市の政府は先月末、もうこれ以上待てないと判断し、試験用路線を解体、およびバスのプロトタイプを近隣のパーキング・ガレージに移動させる指示を出した。通勤車両で混み合う道路の上をまたいで移動する珍奇な路面バスの夢は、どうやら最終段階、つまり事実上の終わりに来ているようだ。

注:この記事は、米国版『Engadget』に掲載されたDavid Lumb記者の記事を転載したもの。

By  Engadget

翻訳:日本映像翻訳アカデミー