地方にいる作家は「小さなクジラ」になろう

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本を書きたい気持ちはあるけれど、東京に住んでいる人の話だとあきらめていませんか? 地方在住でも本を出す夢を叶えた人はたくさんいます。地方発のベストセラーもあります。最初の一歩の踏み出し方をのぞいてみましょう。

出版の何もかもがわからないときは

地方に住んでいる方にとって、出版は「ブラックボックス」です。
「本を書きたいんですけど、何からやっていいかわからないんです」
この質問の裏側には、たくさんの不安要素が潜んでいます。
「どこがわからないのですか?」と聞いていくと、「すべてわからない」というのです。

地方に住んでいる人のもやもや感

「知人が本を出版した」「結構、売れているようだ」「自分も本が書きたい」
「でも、どうしていいかわからない」「相談する人もいない」
「企画書の書き方もわからない」「売り込みの方法もわからない……」
出版に対する期待値は高いのですが、何もかもわからないことだらけで、不安要素もいっぱいなのです。
私も新潟の田舎出身ですが、地方に住んでいる人の、この「もやもや感」は、なかなか東京に住んでいる作家には理解できません。

まず正しい情報を集めよう

まず、地方の方にやってほしいのは、出版に関する正しい情報を集めることです。
「出版に関する正しい情報を集める」ことがあなたの作家デビューを助けてくれます。
この作業をすっ飛ばして企画書を書いてもかまわないのですが、「素人」が「プロ」の土俵で勝負しても、勝てないことは火を見るより明らかです。
情報の集め方は、さまざまな方法があります。

東京の出版セミナーに参加しよう

東京で行われている数々の出版セミナーに参加してください。
そこで、本作りの基礎知識を身につけてください。
自分の本当の「強み」を見つけずに、趣味の一部だけを切り取って本を作っても意味がありません。

本を出した作家に聞こう

あなたより先に本を出している作家はだれでも先輩です。
その先輩にどうやったら本を出せるのかを聞いてください。
きっと親切に教えてくれるはずです。聞かないから教えてくれないだけです。
「情報は自ら動いて取りに行く」という姿勢が大事です。

編集者との人脈を作ろう

出版社選びを間違えると「いい本」でも売れなくなってしまいます。
また、出版社とあなたのテーマとの相性もあります。
たとえば、ジョーク集を出すなら中央公論新社が狙い目です。過去にジョーク集を累計で数百万部売った実績があるため、編集部も営業部も歓迎してくれるでしょう。
また、書店も過去に売れた本のイメージを持っているので、出版社の傾向に沿った本ならばどんどん売ってくれます。

本を売るネットワークを作ろう

地方の作家が中央の作家と比べて格段に弱いことが、2つあります。
それは、本を売るネットワークを持っていないこと。
2冊目、3冊目と書くテーマを持っていないことです。
この問題を解決してくれるのがコミュニティを作ることです。
コミュニティは自分の家族を作ることと似ています。ですから、どんなに離れていても駆けつけてくれますし、時間が経っても応援してくれるのです。

これから成長する小さなクジラに

私は、地方にいる作家に対して、「小さなクジラになってください」と呼びかけています。
「小さなクジラ」とは、これからどんどん成長するという可能性の象徴です。
どんなに小さなコミュニティでもいいから、あなたが中心となって、「ひと、もの、金、情報」が入ってくるネットワークを作ってください。

【まとめ】

・地方に住んでいる人は、積極的に「出版のための情報をつかみにいく」ことが大切です。
・どんなに小さくても、ずっと応援してくれるコミュニティを作りましょう。
・自分に人脈がなかったら、最初は、他の人とコラボしてもいいでしょう。小さなクジラが大きく育つプロセスもまた、楽しい生きがいのひとつになるかもしれません。

★ 参考図書『本を出したい人の教科書』
著者:吉田浩(よしだ・ひろし)