人気が止まらない中学生棋士、藤井聡太四段。書店では特設コーナーを設け、「棋士の決断力」と題し特集を組んだ経済誌には、通常の35倍にのぼる注文が殺到しているという。

そこで「ビビット」も人気に便乗。田中寅彦九段(60)をゲストに迎え、天才、神童と言われても2割しか生き残れない過酷なプロ棋士への道を特集した。

現在、現役のプロ棋士は160人。まず、そのプロ棋士になるには関西と関東に2つある奨励会に入る必要がある。入会条件は、原則19歳以下でプロ棋士の推薦がいるほか、1次、2次試験(筆記、面接、対局)の合格に限られる。

小学生で入会しないと遅い

田中九段によると、「19歳以下となっているが、今は小学生で入会できていないとまずい。しかも都道府県のアマチュアのトップレベルでないとダメ」という。

現在、奨励会に入会するための予備校が東京、大阪、名古屋、福岡にある。その予備校の推薦でも入会でき、そこで入会できるかどうかだいたいわかるという。現在、奨励会の最年少は10歳だ。

また奨励会に入会してからが大変。六級からスタートするが、年齢制限があり21歳までに初段に昇格しないと強制的にクビになる。さらに三段からプロ棋士となる四段に昇段するには26歳までという年齢制限があり、しかも「鬼の三段リーグ」と呼ばれる過酷な試練が待ち構えている。

プロ昇段できるのは年に4人だけ

これは1期(半年)で18局を戦い上位2人のみが四段に昇格する。年間にわずか4人で、昇段できなければ退会となりプロ棋士をあきらめるしかなくなる。

藤井四段は14歳で、1期13勝5敗で四段に昇段しプロ棋士になった。1期で四段に昇段した棋士は過去8人しかいないという。

三段と四段の違いについて田中九段は「対局中に記録を付ける係が三段。記録係は私の時は2200円しかもらえなかったが、(四段になれば)2000万円になるかもしれない。その人間になるか妖怪人間のままで終わるか。お茶を入れる人か、そのお茶を飲む人になるかの違いがある。プロ棋士になるのは6人にひとり。大半が退会していく」。

そこでスタジオのコメンテーターからはこんな疑問が。タレントのテリー伊藤「(クビ切られたら)皆さん、傷つきますよね〜」に、田中九段は「犠牲に上に成り立っている勝負の世界ですから当然です」。

また食育インストラクターの和田明日香「なぜ若い人の方が良いんですか?」には「トップを狙える人間しかいらない。その可能性は若くないとダメという世界」と厳しい。

藤井四段の30勝目となるかもしれないC級2組の順位戦が6日行われる。