Appleはアイルランド政府から税制上の不正な優遇を受けているとの疑惑で欧州連合(EU)と争っていますが、そこにアメリカ政府が介入する可能性があると、アイルランド放送協会(RTÉ)は現地時間7月5日に報じました。

強硬な姿勢のApple

雇用貢献の名目でAppleが企業税率の不当な優遇を受けていたと主張し、2016年に欧州委員会(EC)がAppleに130億ユーロ(約1兆6,000億円)の追徴課税をするようアイルランド政府に命じました。これに強く反論するAppleは、既にルクセンブルクの一般裁判所にEUを提訴しています。
 
かつてのオバマ政権もECの決定は欧州連合が私腹を肥やしているようなものだと批判していますが、2017年6月に起こったGoogleの問題も重なってアメリカ政府の怒りが高まっていると考えられます。

アメリカ政府は既に手続き済みか

RTÉが取材した関係者によると、今回の問題についてアメリカは、介入に必要な手続きを一般裁判所に既に申請していることが分かっています。また、裁判所は2018年の後半に意見聴取を行うと別の関係者が述べています。
 
AppleやGoogleだけでなく、2015年にはスターバックスも欧州委員会に税制上の不正を指摘されています。今後は企業と欧州委員会という構図がアメリカ政府とEUという大規模な争いに発展するかもしれません。

背景にあるEUの意図とは

EUは、連合内でオンラインサービスが公平に利用できることを目標とする「デジタル単一市場戦略」に取り組んでいます。オンライン価格などの均一化を狙う欧州委員会の調査は、アプリ提供の場や検索エンジンを含むプラットフォームが対象で、まさにAppleとGoogleが当てはまります。
 
2015年に掲げられたこの戦略は迅速に取り組むべき課題とされているため、EUでも圧倒的なシェアを誇る2つの多国籍IT企業はその煽りを受けた可能性があります。単なる企業の失態なのか、それとも欧州委員会の思惑があるのかが明らかになるためには、アメリカ政府の介入が必要かも知れません。
 
 
Source:RTÉ
(Nakadomari)