1日、中国ポータルサイト・新浪に「なぜ日本は貧富の差が小さいのか?」と題するコラムが掲載された。写真は日本のビジネスマン。

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2017年7月1日、中国ポータルサイト・新浪に「なぜ日本は貧富の差が小さいのか?」と題するコラムが掲載された。

筆者は冒頭で「日本のジニ係数の低さ、貧富の格差の小ささは疑いようもないことだ」と切り出し、この状況を生み出した原因として日本が工業化を比較的早く終えたことや、日本企業の体制などを挙げる。

工業化に関しては「日本の製造業はドイツと共に戦後の長期にわたって世界から『無敵』と称された。大量の雇用機会を創出しただけでなく、第2次産業に従属する安定かつ発達した第3次産業を形成した」と説明。さらに「工業は時代遅れと考え、起業せずに固定の給料をもらうことに否定的な見方をする人もいるが、その給与で家や車を買って家族を養えるのであれば、均等な社会環境を作り出すという点では強みと言える」と指摘する。

また、企業の体制については「日本の会社員は労働人口全体の絶対的多数を占める」とし、諸外国に比べて多くの中小企業の賃金水準に地域や業種による違いが見られないと紹介した上で「数多くの労働者の収入が平均年収の400万円余り前後で推移することが約束されている」。

このほか、日本では企業幹部が社内で抜てきされることが多い点や、同じ会社で数十年間働いてきた人の間に役職の違いがあっても給与に大差が付けられることは避けられがちとの事情を説明し、一般社員と幹部の給与に諸外国の企業ほどの差がないことを指摘。「欧州のような勢力はないが、労働者の利益を勝ち取っている」として労働組合の存在も挙げた。

筆者は「社内上下の収入分配にあまり差がないことが社会全体の格差を縮めている」との見方を示し、さらに「日本の農業従事者の利益は国のルールで保護されている。平均収入は大企業の社員に迫る多さ」「中国の高齢者の若い頃の収入や蓄えは急速なインフレの影響を受けたが、日本の高齢者は中国とは逆の状況」と説明。「日本は再分配制度も整っている」とした部分では所得税率に触れ、「日本は当然のことながら天国ではないが、東アジアで最も成功した国。日本が今日の“調和社会”に向かった経験と教訓には確実に学ぶべき点が数多くある」とまとめた。(翻訳・編集/野谷)