5日、韓国メディアによると、飲酒運転による交通事故に対する処罰が先進国に比べて軽過ぎるということが韓国で問題となっている。資料写真。

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2017年7月5日、韓国・中央日報によると、飲酒運転による交通事故に対する処罰が先進国に比べて軽過ぎるということが韓国で問題となっている。

韓国・清州市で2015年1月、妊娠中の妻のためにパンを買いに行った男性を酒に酔った男がひき逃げし、死亡させるという事件が発生した。しかし、この事件に対して裁判所が出した判決は国民の期待に大きく及ばず、「飲酒運転による死亡事故は1つの家庭を破たんさせるが、韓国の裁判所の処分は寛大過ぎる」との声が相次いだ。

批判が高まったこともあり、韓国の裁判所は昨年5月15日から交通事故致死事件(危険運転致死)の新たな量刑基準を適用。飲酒により死亡事故を起こした運転者に対しては懲役3年〜4年6カ月を宣告している。改正前に比べると交通事故致死事件の基本区間刑量が6カ月増えたものの、加重区間(1〜3年)はそのまま。また、飲酒運転や乱暴運転をより厳しく処罰するため特別加重要素に飲酒などを含めたが、加重要素が2件以上ある場合は量刑基準で勧告する刑量の上限の半分を加えるとした。飲酒運転の前歴を持つ人が再び飲酒運転による事故で人を死亡させた場合は、量刑基準通りであれば最高刑量が4年6カ月になるということだ。

実際、裁判所は昨年8月、人をはねて死亡させた常習飲酒運転者に懲役3年を宣告した。懲役10年を求刑していた検察は控訴したが棄却された。これについて、ある地方検察庁検事補は「特定犯罪加重処罰などに関する法律の危険運転致死傷罪は1年以上の有期懲役に処すると規定している」とし、「現行の法律では30年まで宣告できるが、一般の交通事故に分類されるため、世論の考えとかけ離れた判決が出る」と説明した。

このように、世論の期待に遠く及ばない判決が下される理由は「交通事故はミス」との考えが根強いためとみられている。ある弁護士は「裁判所が飲酒死亡事故を交通事故と考えているため軽い処罰が下されるが、実際は通り魔殺人と変わらない」と指摘した。

一方、主要先進国は飲酒運転に対し、相対的に厳しい判決を下している。日本の裁判所は酒に酔って車を運転し、3人を死亡させた30代の男に懲役22年を宣告した。米国の裁判所も2007年、飲酒運転の前歴者が再び飲酒運転で死亡事故を起こした事件で懲役15年を下した。

啓明大警察行政学科のユン・ウソク教授は「飲酒運転は厳しい処罰が科される重犯罪という認識を根付かせることが重要」と主張した。

こうした状況を受け、韓国ではアルコールを感知するとエンジンがかからない「飲酒運転防止装置」の必要性を訴える声が出ている。議員らが相次いで関連法案を発議し、世論も盛り上がっているという。国会立法調査処のノ・ソンジュン立法調査官は「飲酒運転防止装置を装着している間は飲酒運転の再犯率が低下する傾向がある」と明らかにし、「議論だけではなく実際に導入できるよう積極的な検討が必要」と述べた。

この報道に、韓国のネットユーザーからは「懲役30年は必要」「飲酒運転で人を死なせたら、どんな事情があれ死刑にするべき」「飲酒運転は殺人運転だ」など飲酒運転による交通事故への厳しい処罰を求める声が相次いでいる。

また、「なぜこんなに違うの?韓国の裁判官たちは本当に深刻だ」「韓国の法律は法律とは言えない」「韓国は酒に寛容な国。飲酒運転の前歴者が長官になるのだから」「裁判官の考えが変わらない限り不可能な願い」などと嘆く声も。

そのほか「いつも日本のまねをするのに、なぜこういう部分はまねしない?」「犯罪者に厳しい日本がうらやましい」などの声もみられた。(翻訳・編集/堂本)