うなだれてピッチをあとにするMF柏木陽介

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[7.5 J1第13節延期分 川崎F4-1浦和 等々力]

 試合後、アウェーゴール裏のサポーターから大きなブーイングが鳴り響いた。4失点完敗の浦和レッズは前節こそ広島に4-3で競り勝ったが、最近5試合で4敗目。ここ4試合で13失点と守備の崩壊が止まらず、シーズン折り返しの17試合で計29失点となり、リーグ最少失点だった昨季のシーズン28失点を早くも上回ってしまった。

「サポーターが怒るのも当然。苛立ちはマックスだと思うけど、残りの試合で結果で示せるようにやっていくしかない」。MF柏木陽介は厳しい表情で口を開いた。

 これまでの3-6-1ではなく、中盤をダイヤモンド型にした4-4-2のシステムを採用。柏木はトップ下の位置に入ったが、なかなか良い形で攻撃に絡めなかった。「サイドに人はいるけど、逆に窮屈で両サイドが中に絞ってきて、俺も落ちるしかなかった。そこらへんのやり方は難しかった」と率直に振り返る。

「結果が出ない中、監督がいろいろ考えて練った結果。やっている選手が試合の中で判断してやらないといけないし、それに応えられなかった自分たちが不甲斐ない」。準備期間はほとんどなく、「ぶっつけ本番」だったが、システム変更を言い訳にしない背番号10は「それ以前の問題」と、チーム状態が選手のメンタル面に及ぼす影響を指摘した。

「気持ちは入っているけど、空回りにしかなってない。失点したとき、チームとしての落ち着きがなくなる。選手が去年の映像を見たりすることも必要だと思う。去年は負ける気がしない中でサッカーをやっていたけど、今は勝てる気がしない」

 良かったときの自分たちを思い出すこと――。根本的な意識改革の必要性を主張する柏木は「試合中、選手の顔に覇気がない。負けていても笑顔で試合ができるぐらいになれば、前向きに進んでいけると思う」と悲痛に訴えた。

(取材・文 西山紘平)
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