定番商品の「モスバーガー」(370円)。リニューアル後のバンズは全粒粉の香ばしい風味が広がり、深みのある味わいに

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モスバーガーのバンズが、10年ぶりに生まれ変わる。7月11日(火)から、期間限定商品を含む、47種類のハンバーガー商品に使用するバンズをリニューアル。これに合わせ、定番商品の「モスバーガー」(370円)、「テリヤキバーガー」(360円)のソースも変更する。なお、今回のリニューアルに伴う価格の変更はない。

【写真を見る】「テリヤキバーガー」(360円)に使用するテリヤキソースは、バンズやレタス、パティとの相性を考えながらコクをアップ

7月5日に開催されたメディア向け試食会で、モスフードサービスの代表取締役社長、中村栄輔氏は「政府はゆるやかに個人消費が回復しているとの見解だが、私自身は消費者の財布の紐は固く、節約志向が続いていると感じる」と述べ、価格を維持しながら商品価値を上げていく姿勢を示した。

定番商品のおいしさを追求した背景には、ライトユーザーと新規客の獲得に向けた狙いがある。同社が行った調査によると、主にヘビーユーザーとミドルユーザーは期間限定商品を、ライトユーザーと新規客は定番商品を購入する傾向にあることが明らかになった。「ライトユーザーや新規客の誘引につながり、ハンバーガー商品の売り上げの8割を占める定番商品の磨き上げを、しっかり行っていきたい」と中村氏。

さらに、これまではテレビCMも期間限定商品に特化し、特徴やシズル感を表現してきたが、今年の春から「食べにくい」「提供が遅い」といった弱みをあえて打ち出し、その背景や理由を紹介する試みを行っている。モスバーガーならではの価値を伝えることで、来店のきっかけにつなげたい考えだ。

バンズの変更点は主に3つ。1つ目は、現行のバンズから生地を約4g増量し、ボリュームをアップ。2つ目は、ミネラルや食物繊維を多く含む、全粒粉を約12%配合し、香ばしさを強化する。

3つ目は、国産小麦を約3%配合。モチモチした食感に仕上げるだけでなく、食料自給率の向上に貢献する目的もある。なお、モスバーガーが国産小麦をバンズに使用するのは、今回が初の試みだという。

モスバーガー」および「テリヤキバーガー」のソースは、ボリュームのあるバンズに負けない味わいへ改良。「モスバーガー」のソースはトマトを、「テリヤキバーガー」のソースは味噌の風味を生かすことで、コクや濃厚さを引き出す。【ウォーカープラス編集部/水梨かおる】