トヨタ・ヴィッツF(1.3L・2WD) (写真: トヨタ自動車の発表資料より)

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 AUTO SPORTは、「スポーツ制御CVT搭載ヴィッツ、ラリー洞爺に参戦。初のグラベル戦でクラス2位表彰台」として、6月30日から7月2日に行われた「JRC全日本ラリー選手権第6戦」にて、CVT搭載のトヨタ・ヴィッツが参戦し、JN3クラス2位を獲得したと報じている。

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■CVTとは最も効率の良いミッション

 車のミッションと言えば、ATが一般的であり、その種類を気にする人も多くはない。数ある2ペダルミッションの内、最も効率が良く燃費が良いのがCVTだ。日本ではCVTが最近は多く、DCTは少数だ。しかし、ヨーロッパに多いDCTよりも燃費に有利なのはCVTだ。

 簡単に言えば「スクーターのミッション」だ。2つのプーリーの間をベルトでつなぎ、プーリーの直径を小さくしたり大きくしたりで変速するのだ。シフト操作が必要なく、アクセルを操作するだけで最適の減速比を選んでくれる。でも嫌われている。

■スバル・CVT「リニアトロニック」

 スバルはCVTの先駆者でもあるが、リニアトロニックと名付けられてCVT感をなくそうと努めている。つまり低速でもエンジンの最も効率の良い回転数を選ぶので、アクセルを踏むと車速が伸びるよりも早く回転が上がり、減速するとエンジン回転が妙に高く感じる。このアクセルに対する反応の遅れ感が嫌われているのだ。

 だが妙なことで、これまでのMT・ATにおけるアクセル反応と車速との適応感覚こそが妙なもので、本当はもっとエンジン回転は高く保たねば、効率が悪いのだ。しかし、永年馴染み親しんだアクセルと車速の感覚を追い求めてしまい、追従の遅れ感が出るのだ。運転にたけたプロほど嫌うのであろう。

 リニアトロニックではCVTでありながら段付き制御、そしてリニア感を出そうとしている。滑稽なことだ。

 参考: スバル・インプレッサ試乗記「知恵の輪サイト」「車の知恵」「スバル・インプレッサ」【新型スバル・インプレッサ試乗記(1)】別次元の挙動[1]〜[11]

■DCTとの比較

 ヨーロッパ・北米の企業はDCTを好む。これを従来からの運転感覚になれてきた者たちが支持しているが、効率は悪い。これまでのATを二段構えにして、多段式でスムーズにつなぐ試みだが、古い生産設備を生かせるメリットもあるが、重量がかさむ「苦肉の策」と言えなくもないのが実態だ。

 今回の全日本ラリーに参戦したのはスポーツ・CVTとのことだが、減速してもエンジン出力の最大出力回転数を保つようにチューニングしているようだ。最大出力と言ってもターボエンジンでなら1,500回転以上ではフラットなトルクを発生できるので、たやすいことだろう。車速がどうであれエンジンの最大効率を得られるようにできるのはCVTの強みだ。条件が揃えば、CVTはレースにも強いのは当たり前だ。レーサーが早く、そのフィーリングになれることだ!

 現代の車は「ドライブ・バイ・ワイヤー」でリモートコントロールしている。間違った操縦でも適切な範囲に直してくれる。効率を求めるのなら、ゲーム感覚になじむことが必要であろう。