中国・上海で行われたLGBTの権利擁護を訴えるイベントで、レインボーフラッグを掲げる男性(2017年6月17日撮影、資料写真)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】中国で、同性愛者の男性(37)が同性愛者やトランスジェンダー(性別越境者)の性的指向や性自認を変えることを目的とする「コンバージョン・セラピー(転向療法)」を強要されたとして、謝罪と賠償を求めて精神科医院を訴えていた裁判で、河南(Henan)省駐馬店(Zhumadian)の裁判所は男性を支持する判決を下した。

 AFPが4日に閲覧した裁判資料によると、「Yu」という苗字だけが明らかにされた男性は2015年10月、妻に自分が同性愛者であることを明かし、離婚を求めた直後、家族によって無理やり精神科医院に入院させられたという。

 同医院は男性を「性的な好みにおける障害」と診断。医院は男性による退院の求めを拒否し、「治療」のため男性に投薬する処置を強いた。

 男性は先週、訴えを起こしていたが、駐馬店の裁判所はこの医院に公式の謝罪と賠償金5000元(約8万円)の支払いを命じた。

 LGBT(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー)の権利擁護訴えるNGO「LGBT Rights Advocacy China」の代表はAFPの取材に対し、「強制的な治療に対抗して保護を与える法律がなかったため、今回の判断は同性愛者たちによって大変重要な意味を持つ」と強調した。

 コンバージョン・セラピーは非科学的で効果はないとされているが、中国各地の多くの病院で今も施術が行われている。また中国は2001年に同性愛を精神疾患の症例から除外しているが、同性愛者に対する差別や家族からの偏見は根強く残っている。
【翻訳編集】AFPBB News