アピチャッポン・ウィーラセタクンとチャイ・シリによる「サンシャワー」

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 ASEAN設立50周年を記念し、東南アジアの現代美術を紹介する史上最大規模の展覧会「サンシャワー:東南アジアの現代美術展 1980年代から現在まで」が、東京・六本木の国立新美術館、森美術館で開催中だ。

 同展は国立新美術館、森美術館両館長の発案と国際交流基金の賛同によるもので、14人のにキュレーターが2年半にわたる現地調査を経てASEAN10カ国より86組のアーティストを選定し、約180点の作品を2館に展示する、初の共同企画展。東南アジアにおける1980年代以降の現代アートの発展を9つの視点から掘り下げ、時代の潮流と変動を背景とした作品のダイナミズムと多様性を紹介する。

 森美術館エントランスには、カンヌ国際映画祭パルムドール受賞作「ブンミおじさんの森」でも知られるタイの映像作家アピチャッポン・ウィーラセタクンと、タイ人アーティストのチャイ・シリによる、8メートルの巨大ゾウの立体と映像作品をあわせたインスタレーションを展示。国立新美術館では、アラン・レネの傑作「去年マリエンバートで」をモチーフとした、シンガポールのアーティストのミン・ウォンの「来年」をはじめ、東南アジア各国の文化や歴史、現代を捉えた映像作品も両館で数多く紹介されている。

 国立新美術館の青木保館長は4日に行われた記者会見で、このような展覧会は世界初の試みであることを強調し、「近代美術はヨーロッパで発展したが、現代美術は地域や国家とは関係ない。これは現代の映画にも似ていることだと言える。両美術館でこのような展示をできることが幸せ」とコメントした。

 「サンシャワー:東南アジアの現代美術展 1980年代から現在まで」は、10月23日まで開催。また、10月25日から開催の第30回東京国際映画祭では、東南アジア映画を特集し「国際交流基金アジアセンター presents CROSSCUT ASIA」部門で各国の若手監督たちの作品に焦点を当てる。