平壌で5月22日、大型スクリーンに表示された北朝鮮国営メディアの番組では、弾道ミサイルの発射を報じた(KIM WON-JIN/AFP/Getty Images)

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 ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)は7月3日、世界の核兵器の動向と発展を示す年次核兵器のデータを発表した。世界の核兵器総数は減少し続けているが、ほとんどの保有国が兵器の開発を続けており、「近い将来に世界から核兵器が放棄されることはない」とSIPRIは指摘した。

 2017年1月のデータでは、米国、ロシア、英国、フランス、中国、インド、パキスタン、イスラエル、北朝鮮の9つの国が約4150の運用可能な核兵器を保有している。また、保管されたものや、解体を待っている核兵器を含めた総数は、14万3935になる。

核兵器削減の流れは遅く、投資水準が上昇

 世界の核兵器総数の93%近くはロシアと米国が占める。削減の傾向もこの2国によるものとなっている。他の保有国は、数は2国と比べると、はるかに少ないが、新しい核兵器配備システムを展開したり、その計画があることなどを発表している。

 中国は、核兵器の質的改善と長期的な開発計画を始めている。インドとパキスタンは、核兵器備蓄量を拡大し、ミサイル配備能力の近代化を図っている。

 SIPRIによると、北朝鮮の保有する核兵器の約10〜20は、核分裂させる能力が十分にあると推定されており、これは前年度の数よりも増えた。北朝鮮は、2016年〜2017年前半に、異なるミサイルシステムの発射試験を前例にないほど活発化させた。2017年7月4日午前に発射され、日本海に着水したとされる弾道ミサイルは、大陸間弾道ミサイル(ICBM)だったと米国は認めている。

 SIPRI上級研究員シャノン・カイル氏は「核兵器禁止条約に関する国際協議の進展にもかかわらず、核兵器を保有する9つの国すべてにおいて、長期的な近代化計画が進められている」「これは近い将来に核兵器を放棄する準備はないことを示唆している」と指摘した。

(翻訳編集・佐渡道世)