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「コレってどうなの?」がわかる。気になるデジタルグッズの深堀りレビュー。今回は、パナソニックのコーヒー焙煎機『スマートコーヒー焙煎機 The Roast』を使い倒します!

パナソニック

スマートコーヒー焙煎機 The Roast

実勢価格:10万8000円(豆の定期配送は別契約)



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【SPEC】

外形寸法:H342×W130×D238mm 本体重量:4.6kg 消費電力:1320W、焙煎方式:熱風式焙煎 操作端末:iOS搭載端末のみ対応(専用アプリが必要) 付属品:ガラス容器2個 専用アプリ:「The Roast」(iOS搭載端末のみ対応) 生豆:専用の生豆を使用。定期コースの生豆パック(1種200g入)3種セット(5500円/月)・2種セット(3800円/月)のどちらか選択。

『The Roast』ってどんなコーヒー焙煎機?

プロの焙煎技術を手軽に再現できる



『The Roast(ザ・ロースト)』は、豆の特長を引き出すための温度・時間・風量を制御し、自宅で簡単にコーヒー豆を焙煎できるコンパクトな焙煎機だ。焙煎は熱風式で、焙煎工程(プロファイル)は、生豆の特徴や春夏秋冬のテーマに合わせて作られている。スマートフォンやタブレットの専用アプリから操作することで、通常では難しいプロの焙煎を家庭で手軽に楽しめる。

スマートフォンはiOSに対応しており、焙煎機本体にプロファイルを送って操作する。ボタンが一つしかない。このボタンでは、ペアリング設定、予約開始、焙煎中止、豆の排出ができる。プロファイルは1種類の豆に対して、4段階の焙煎度の中から、プロの焙煎士・後藤直紀氏が厳選した2〜3種類のプロファイルが用意されている。そのため、年間で100パターンを超える味わいや香りを楽しめるという。特別な知識がなくても、プロの焙煎技術を再現できることが特徴だ。

なお、専用の生豆を利用する仕様で、定期コースで2種類セットと3種類セットから選択できる。

【スマートフォンで操作】



▲スマートフォンと連携。画面で焙煎度を選び、プロファイルを本体へ送信するだけで、操作は簡単。焙煎の記録を写真とメモで残すこともできる。

【専用の生豆を使用】



▲3カ月毎のテーマに合わせて、世界各地から厳選されたコーヒーの生豆が毎月届く。一種につき1パック200gで、2種類または3種類セットから選べる。

『The Roast』の使い方をチェック



【焙煎前の準備】



▲スマホに専用アプリ「The Roast」をダウンロードし、QRコードリーダーで豆カードを読み込む。



▲豆カード一覧画面から焙煎したい生豆の豆カードを選び、2〜3種類のプロファイルカードから焙煎度を選ぶ。

【焙煎する】



▲「ロースト開始」をタップし、プロファイルを送信。豆容器にあるライン(50g)まで生豆を入れる。



▲ボタンを押し、予熱を開始する。2〜3分で予熱が完了し、ピーピーピーピーと音が鳴り知らせてくれる。

【焙煎の完了】



▲チャフ(生豆の薄皮)がガラス容器に溜まるので、空のガラス容器に交換。焙煎が終わると焙煎豆が排出。



▲焙煎中は、スマートフォンで焙煎の状態が表示される。残り時間もカウントダウン式で表示され、完了もわかる。

『The Roast』の焙煎された豆と味をチェック



【状態のよい専用の生豆を使用】



▲『The Roast』を始めるには、スターターキットを購入する。このキットには焙煎機と200gの生豆が2種類入っている。

【焙煎度による豆の違い】



▲左が「浅煎り」、右が「深煎り」。操作が簡単なので、失敗なくできる。煎りムラが気にならない。

【コーヒーの風味とバランス】



▲50gの豆を使って、一回の焙煎で4杯分ほど飲める。同じ豆でも浅煎りと深煎りでは、味がまったく異なる。

使い倒しインプレッション

焙煎度を変えると風味がガラッと変わる



ここ数年は、ハンドドリップで一杯ずつ丁寧に淹れるスペシャリティコーヒーがトレンドとなっている。コーヒーを淹れる道具を揃え、お気に入りの豆を取り寄せ、ゆったりと豆を挽き、とびきりの一杯を家庭で楽しむ。コーヒーを極めたくなると、次に行き着くフェーズが“豆の焙煎”だ。しかし、豆の焙煎は難しく、安定した味を出すには温度、時間、焙煎度など、見極めならなければならないポイントがいくつもあって、すぐにできるものではない。

「自分で焙煎してみたい」「気分によって焙煎度を変えてみたい」というのであれば、コーヒー焙煎機『The Roast』を使ってみてほしい。豆の特長を引き出すための温度・時間・風量制御に優れたコンパクトな家庭用熱風式焙煎機だ。簡単な操作で焙煎の奥深さを楽しめる。

本機はスマートフォンで専用のアプリを使用する。生豆に合ったプロファイルカードから焙煎度を選び、簡単に焙煎できる。生豆は指定のものを使用するので、事前に虫食いなどを除去する必要がなく、そのまま使える。生豆の価格は高めではあるが、状態がよく、欠陥豆が少ないので、安心してそのまま使えた。

同じ生豆でも、焙煎度を変えることによって、味が大きく変わる。浅煎りは豆本来の酸味が際立ち、中煎りは酸味や苦み、香りのバランスがよい。深煎りは、苦みやコクが重なり、全体的に濃い味になる。

さらに、焙煎直後から数日経過した味の変化も楽しめるのも魅力だ。個人的には3〜4日経過した豆がまろやかで美味しいと感じた。焙煎後、約2日〜2週間が新鮮で美味しく飲める期間と言われている。それ以降は劣化していき、脂浮きや酸化など、味わいや香りに影響が出てしまう。自宅で焙煎をすることで、豆の状態を把握できているため、いつでも美味しいコーヒーを楽しめる。

残念なのは、焙煎度の細かい調整ができないこと。「浅煎り」「中煎り」「深煎り」といった分類で、「もう少し深煎りにしたい」といった微調整ができない。このままでも美味しいが、焙煎度をカスタマイズできるようになると嬉しい。

とはいえ、本機で焙煎した豆で淹れたコーヒーは格別だ。自家焙煎の味わいと香りの良さ、その変化を家庭で体験してほしい。

結論

【ここが○】

・スマートフォン連携。焙煎状況も確認できる。

・熱風温度や風量の制御がきめ細やか。ムラなく焙煎できる。

・チャフ(生豆表面の皮)を自動で取り除く。

【ここが×】

・専用の生豆しか使えず、焙煎度の細かい調整ができない。

自家焙煎でいつでも

新鮮なコーヒー豆を使える



毎月、自宅に届く生豆、豆に合わせた焙煎工程(プロファイル)を焙煎機本体にセットし、プロの焙煎技術を再現できる、他にはないサービスだ。専用の生豆を買わなければならないという縛りはあるが、誰でも失敗なく完璧な焙煎ができるので、焙煎機としては申し分ない。



▲サイクロン技術を応用し、雑味の原因になるチャフ(生豆表面の皮)も自動で取り除く。



▲上部に熱風式の焙煎釜が搭載されている。豆を高速で回転させて、熱ムラをなくす。

文/石井和美 撮影/下城英悟(GREEN HOUSE)

※『デジモノステーション』2017年8月号より抜粋

関連サイト



『The Roast』製品紹介ページ

パナソニック公式サイト